【完結】年の差十五の旦那様Ⅲ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷な辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「砂糖とミルクも一緒に出しているから、好きなだけ入れたらいいわ」
「はぁい」

 ニコニコと笑ったクレアが、ティーカップに紅茶を注ぐ。その後、タプタプになるまでミルクを入れていた。

 ……それはもう、紅茶にミルクが入っているのではなく、ミルクに紅茶が入っているのではないだろうか?

「お砂糖は……三つ……」
「……甘ったるそうね」

 自然と言葉が零れた。ミルクはタプタプ、角砂糖がたっぷり入った、もう紅茶なのかなんなのかわからない飲み物が出来ていた。

 ……ちょっと頬を引きつらせつつ、私は自分の分の紅茶をカップに注ぐ。

「……ところで、相談ってなにかしら?」

 紅茶を一口飲んで、サイラスに視線を向ける。彼もまた、紅茶をカップに注いで口につけていた。

 眉間にしわが寄ったのは、見過ごさない。

「いえ、あなたの力を借りるのは、本当に不本意と言いますか、不服と言いますか」
「そう」
「ですが、クレアやマリンに、借りれる力はなんでも借りたほうがいいと、説得され……」
「そりゃそうね。合理的だわ」

 サイラスは人の好き嫌いが激しい。……そういうところは、少し直したほうがいいとは思うわ。

「……今度、神官がこちらに来るのは、知っていますか?」
「それは、聞いたわ」
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