【完結】年の差十五の旦那様Ⅲ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷な辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「アネットさんって、すごいですねぇ。お茶とかお菓子とか。そういう知識も豊富です!」
ニコニコと笑ったクレアが、今度はパウンドケーキを持ってきてくれた。
「このクリームにも、ウィリスローズが使われているんですよ!」
「……そう、なのね」
確かにクリームは淡い桃色をしている。……そっか、そうなんだ。
「あのね、奥様」
私がお茶に息を吹きかけて、冷ましていると。不意に、アネットさまがこちらに近づいてくる。
そっと視線を上げれば、彼女としっかりと視線が合う。
「これだけ使い道があるバラだって、万能ではないのよ」
「……え」
ぽかんとして、彼女を見つめた。
「ウィリスローズは、食用には出来る。でも、薬なんかにはあんまり向いていないわ」
「……え、えぇっと」
「だから、全部一人でしようとしなくても、大丈夫」
その言葉が、すとんと胸の中に落ちてくる。
私は、ただただアネットさまを見つめていた。
「ここには、いろんなプロがいるわ。クレアやマリンは、侍女としては一流でしょう?」
「……はい」
「けど、彼女たちはロザリアさんほど魔法を扱うことは出来ない。……結局のところ、人って得意不得意があるのよ」
俯いてしまった。……多分、アネットさまは私が何でもかんでも。一人で抱え込もうとしていることを、ちょっと察しているのだ。
ニコニコと笑ったクレアが、今度はパウンドケーキを持ってきてくれた。
「このクリームにも、ウィリスローズが使われているんですよ!」
「……そう、なのね」
確かにクリームは淡い桃色をしている。……そっか、そうなんだ。
「あのね、奥様」
私がお茶に息を吹きかけて、冷ましていると。不意に、アネットさまがこちらに近づいてくる。
そっと視線を上げれば、彼女としっかりと視線が合う。
「これだけ使い道があるバラだって、万能ではないのよ」
「……え」
ぽかんとして、彼女を見つめた。
「ウィリスローズは、食用には出来る。でも、薬なんかにはあんまり向いていないわ」
「……え、えぇっと」
「だから、全部一人でしようとしなくても、大丈夫」
その言葉が、すとんと胸の中に落ちてくる。
私は、ただただアネットさまを見つめていた。
「ここには、いろんなプロがいるわ。クレアやマリンは、侍女としては一流でしょう?」
「……はい」
「けど、彼女たちはロザリアさんほど魔法を扱うことは出来ない。……結局のところ、人って得意不得意があるのよ」
俯いてしまった。……多分、アネットさまは私が何でもかんでも。一人で抱え込もうとしていることを、ちょっと察しているのだ。