【完結】年の差十五の旦那様Ⅲ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷な辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
(クレアとマリンも結婚して、それぞれ幸せそうだものね)
セルファースが生まれた頃。クレアがリスター家の庭師と結婚した。穏やかで人のよさそうな彼はクレアよりも一つ年下。彼はクレアの明るくて頼もしいところに惚れたんだって、教えてくれた。
クレアは今もこのリスター家で働いてくれている。ただ、子育てもあることから私付きの侍女は引退、新しい子たちに引き継いでいる。
クレアが結婚した一年後には、マリンも結婚した。こちらの相手は三つ年上の商人。旦那様が懇意にしていた商家のご子息。ただし、彼は自由奔放すぎるあまり実家の跡を継ぐ気はないとか、なんとか。
マリンもそれは納得しているらしくて、今は結婚相手の経営する小さな商会で働いている。リスター家には時折来る程度だけれど、交流は続いていた。
二人の結婚式はそれぞれこじんまりとしたものだった。でも、サイラスが大号泣して大変だったのはよく覚えているわ。
(大切な娘が、結婚したのだものね)
それでも最後は「幸せになりなさい」と言っていたから、何処かで割り切ることは出来たんだと思う。
……それにしても、娘が結婚というと……。
(旦那様、アストリアが結婚するとき大丈夫かしら?)
ふと、そう思う。
旦那様はアストリアが可愛くて仕方がないらしい。
正直なところ、アストリアの将来が心配になるくらい。
それは伯爵家のみんなに蝶よ花よと育てられて、わがままにならないか……とか、そういうこと。
「……父親って、そういうものなのよね」
ぽつりとそう零せば、ふとお部屋の扉が開く。そこにいたのはほかでもない旦那様だった。
「……シェリル」
声を潜めて彼がこちらに近づいてくる。その側には長男のリッカルドもいる。
十歳を迎えたリッカルドは、旦那様のお仕事に興味津々。順当にいけば跡継ぎなので、旦那様はそんな彼にいろいろなことを教えているようだった。
「なんですか。また、アストリアに会いに来たんですか?」
「……そうだ。あんまりにも、可愛らしいからな」
私の腕の中のアストリアを見て、頬を緩める旦那様。その姿は、本当に子煩悩といった感じ。
セルファースが生まれた頃。クレアがリスター家の庭師と結婚した。穏やかで人のよさそうな彼はクレアよりも一つ年下。彼はクレアの明るくて頼もしいところに惚れたんだって、教えてくれた。
クレアは今もこのリスター家で働いてくれている。ただ、子育てもあることから私付きの侍女は引退、新しい子たちに引き継いでいる。
クレアが結婚した一年後には、マリンも結婚した。こちらの相手は三つ年上の商人。旦那様が懇意にしていた商家のご子息。ただし、彼は自由奔放すぎるあまり実家の跡を継ぐ気はないとか、なんとか。
マリンもそれは納得しているらしくて、今は結婚相手の経営する小さな商会で働いている。リスター家には時折来る程度だけれど、交流は続いていた。
二人の結婚式はそれぞれこじんまりとしたものだった。でも、サイラスが大号泣して大変だったのはよく覚えているわ。
(大切な娘が、結婚したのだものね)
それでも最後は「幸せになりなさい」と言っていたから、何処かで割り切ることは出来たんだと思う。
……それにしても、娘が結婚というと……。
(旦那様、アストリアが結婚するとき大丈夫かしら?)
ふと、そう思う。
旦那様はアストリアが可愛くて仕方がないらしい。
正直なところ、アストリアの将来が心配になるくらい。
それは伯爵家のみんなに蝶よ花よと育てられて、わがままにならないか……とか、そういうこと。
「……父親って、そういうものなのよね」
ぽつりとそう零せば、ふとお部屋の扉が開く。そこにいたのはほかでもない旦那様だった。
「……シェリル」
声を潜めて彼がこちらに近づいてくる。その側には長男のリッカルドもいる。
十歳を迎えたリッカルドは、旦那様のお仕事に興味津々。順当にいけば跡継ぎなので、旦那様はそんな彼にいろいろなことを教えているようだった。
「なんですか。また、アストリアに会いに来たんですか?」
「……そうだ。あんまりにも、可愛らしいからな」
私の腕の中のアストリアを見て、頬を緩める旦那様。その姿は、本当に子煩悩といった感じ。