セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
*
「志歩さん? あの……大丈夫ですか?」
遠のいていた意識が、恵美理の声で呼び戻される。
自分の今の状況を思い出し、咄嗟に言葉を返す。
「っ、すみません……大丈夫です」
「ごめんなさい。私がこんな話をしたから……」
志歩は小さく首を横に振る。
恵美理が謝る必要はない。むしろ思い出させてくれたことに感謝すべきだ。
恵美理が口にした『やり直したい』の言葉ですべて思い出せたのだ。
悟との出会いも、結婚までの日々も、彼と恋していく過程も何もかも思い出した。悟へ抱いていた想いも蘇った。
今、志歩の中には一度目の恋の記憶と、二度目の恋の記憶が共存していて、悟に強すぎるくらいの想いを抱いている。深く愛する気持ちも、淡く恋する気持ちも両方存在するのだ。
そして、とてつもない罪悪感に襲われている。悟を解放するはずが、半年もの間、自分に縛りつけてしまった。その間、恵美理はどれほど苦しんでいたのだろう。
悟にもつらい思いをさせてしまったに違いない。彼のことだから、志歩が記憶を失くしたことで、強く自分を責めていたのではないかと思う。志歩を見捨てることもできず、寄り添ってくれていたのだろう。
志歩のために、最大限の愛を与えてくれていたのだとわかる。
記憶を取り戻した今、悟の優しさに甘え続けることはできない。本来あるべき場所に二人を戻さなければ。
志歩は複雑な思いを胸中に抱きながらも、恵美理に言うべき言葉を口にする。
「……あなたは悪くありません。私こそごめんなさい。つらい思いをさせて、ごめんなさい」
「志歩さん……」
「安心してください。悟さんとは別れますから。苦しまなくて大丈夫です」
「え……?」
恵美理は驚いた表情でこちらを見ている。別れさせようとまでは思っていなかったのだろう。どうしようもない気持ちを持て余して、志歩のところまで来てしまったのではないかと思う。
そんな恵美理を責める気持ちは少しもない。けれど、これ以上彼女のそばにいるのは苦しい。
「すみません、もう行かないと。失礼しますね」
志歩は恵美理の返事も聞かず、すぐに車を降りた。そのまま速足で駐車場を抜けていく。
しかし、駐車場を抜け切る前に、背後から声をかけられた。
「志歩さん? あの……大丈夫ですか?」
遠のいていた意識が、恵美理の声で呼び戻される。
自分の今の状況を思い出し、咄嗟に言葉を返す。
「っ、すみません……大丈夫です」
「ごめんなさい。私がこんな話をしたから……」
志歩は小さく首を横に振る。
恵美理が謝る必要はない。むしろ思い出させてくれたことに感謝すべきだ。
恵美理が口にした『やり直したい』の言葉ですべて思い出せたのだ。
悟との出会いも、結婚までの日々も、彼と恋していく過程も何もかも思い出した。悟へ抱いていた想いも蘇った。
今、志歩の中には一度目の恋の記憶と、二度目の恋の記憶が共存していて、悟に強すぎるくらいの想いを抱いている。深く愛する気持ちも、淡く恋する気持ちも両方存在するのだ。
そして、とてつもない罪悪感に襲われている。悟を解放するはずが、半年もの間、自分に縛りつけてしまった。その間、恵美理はどれほど苦しんでいたのだろう。
悟にもつらい思いをさせてしまったに違いない。彼のことだから、志歩が記憶を失くしたことで、強く自分を責めていたのではないかと思う。志歩を見捨てることもできず、寄り添ってくれていたのだろう。
志歩のために、最大限の愛を与えてくれていたのだとわかる。
記憶を取り戻した今、悟の優しさに甘え続けることはできない。本来あるべき場所に二人を戻さなければ。
志歩は複雑な思いを胸中に抱きながらも、恵美理に言うべき言葉を口にする。
「……あなたは悪くありません。私こそごめんなさい。つらい思いをさせて、ごめんなさい」
「志歩さん……」
「安心してください。悟さんとは別れますから。苦しまなくて大丈夫です」
「え……?」
恵美理は驚いた表情でこちらを見ている。別れさせようとまでは思っていなかったのだろう。どうしようもない気持ちを持て余して、志歩のところまで来てしまったのではないかと思う。
そんな恵美理を責める気持ちは少しもない。けれど、これ以上彼女のそばにいるのは苦しい。
「すみません、もう行かないと。失礼しますね」
志歩は恵美理の返事も聞かず、すぐに車を降りた。そのまま速足で駐車場を抜けていく。
しかし、駐車場を抜け切る前に、背後から声をかけられた。