セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
『今さらそんなことを言ってももう遅い。僕は志歩さんと結婚したんだ。その選択肢はもうないんだよ』
『志歩さんとは別れたらいいじゃない。私、知っているのよ。志歩さんが記憶を失くして、あなたを覚えていないこと。別れた方が志歩さんのためにもなるんじゃないかしら』
恵美理が記憶喪失の件を知っていることには驚かない。かん口令を敷いているとはいえ、清塚と深い関わりのある人間であれば知っていてもおかしくはないのだ。本来半年前に行うはずだった志歩との結婚発表を延期にしているのだから。
だから、志歩の記憶がないことをつつかれても痛くはないが、志歩のためという点においては悟は強く言い返せない。
実際に彼女はそれを望んでいるのだ。本当に志歩のことを思うならば、解放してやるべきなのだろう。
けれど、悟はどうしても志歩への想いを諦めきれない。最後の最後まで彼女と共にいられるよう悟は手を尽くすだろう。
それほど志歩への想いは強いのだ。
『……僕は何があっても、志歩さんと別れるつもりはないよ。絶対に』
『どうしてそんなに頑ななのよ。もっと冷静になって考えるべきだわ。清塚のことを考えれば、私と結婚した方がいいはずよ』
『僕は至って冷静だよ。清塚としてもこのままで問題ない。とにかく僕の気持ちが変わることはないから。じゃあ、もう切るよ』
『えっ、待って。悟さ――』
堂々巡りの会話に嫌気が差し、悟は容赦なく電話を切る。
恵美理に頭の中を占拠されるのが煩わしくて、悟は再び急ぎでもない仕事へと戻った。
『志歩さんとは別れたらいいじゃない。私、知っているのよ。志歩さんが記憶を失くして、あなたを覚えていないこと。別れた方が志歩さんのためにもなるんじゃないかしら』
恵美理が記憶喪失の件を知っていることには驚かない。かん口令を敷いているとはいえ、清塚と深い関わりのある人間であれば知っていてもおかしくはないのだ。本来半年前に行うはずだった志歩との結婚発表を延期にしているのだから。
だから、志歩の記憶がないことをつつかれても痛くはないが、志歩のためという点においては悟は強く言い返せない。
実際に彼女はそれを望んでいるのだ。本当に志歩のことを思うならば、解放してやるべきなのだろう。
けれど、悟はどうしても志歩への想いを諦めきれない。最後の最後まで彼女と共にいられるよう悟は手を尽くすだろう。
それほど志歩への想いは強いのだ。
『……僕は何があっても、志歩さんと別れるつもりはないよ。絶対に』
『どうしてそんなに頑ななのよ。もっと冷静になって考えるべきだわ。清塚のことを考えれば、私と結婚した方がいいはずよ』
『僕は至って冷静だよ。清塚としてもこのままで問題ない。とにかく僕の気持ちが変わることはないから。じゃあ、もう切るよ』
『えっ、待って。悟さ――』
堂々巡りの会話に嫌気が差し、悟は容赦なく電話を切る。
恵美理に頭の中を占拠されるのが煩わしくて、悟は再び急ぎでもない仕事へと戻った。