縁はいなもの?味なもの?
🐝🐝
「おはよう」
「おはようございます」
俺は企画部へと足をすすめる
すれ違う社員と挨拶を交わす、今、俺もこの会社の1社員に返り咲いた
「ねえねえ知ってる?
課長あの楓に貢いでたらしいよ」
「ああ、あの女狐ね
課長も悪いのに引っかかっちゃったヨネ
しょうがないなぁ」
「え?課長婚約者いるって聞いたよ、偉く才女らしいよ」
「は?じゃ女狐は、あの噂は嘘なの?
この間さ暴れて、警備の人に引っ張られてたらしいじやん。」
「課長が相手するはずないじゃんあんなタコ」
「あのオンナの思い込みよ
、思い込み」
「こわいよね、ストーカーするんじゃない?」
「それな」
噂はヒソヒソ本人無視で拡散、まだまだ尾鰭背鰭を付けて広がっていくのだろう
楓のお陰で偉い迷惑
あらぬ話もついてくる。
まあ。人の噂も75日と言うから嵐が過ぎるのを待つしかないか!と絵里香は項垂れる。
「え?課長彼女がいるの?」
楓がいなくなった今、楓と並ぶくらいの色白、目ぱちくりな可愛らしい24歳の川村美奈子は御局様軍団に嫌われていたが、情報を獲得するには御局様が一番だと思っている。
缶コーヒーをポンポンポンと手渡し媚びをうる。
持ち上げられていい気分の御局様ABCは口も軽くなる
「そうよ‼️結構な美人らしいわよ、」
「え?私より美人ですかァ」
「アンタは確かに可愛らしいけど美人とまでは?それに頭良くないでしょ、
彼女は凄い頭良いらしいよなんせT大卒なんだってよ、アンタ無理無理」
「え?私がバカって事ですか?」
意地悪そうに笑う御局達
「知ってるわよ、アンタと楓、どっちが先に課長落とすかカケてたんでしょ
ばかねーぇ皆知ってて楽しんでたのよワタシ達、軍配は楓だったのかなーぁ」
もうアラサー飛び越しアラフォーの方が近い御局様は嫁いびりをするように美奈子をイビル
コーヒーだけじゃ御局様を味方に付けれない多少の出費を覚悟してもケーキをつけるべきだった
と悔やむ美奈子だった。
「コーヒーごっそうさーん、かたずけといて」
「ええっ」
「何よ文句あるの!」
「ないです。」
と言わないと又イビリが加速してしまう。
「はい」
以外の返事は受付ないだろうがクソババアと心の中は反旗を翻しながら
“覚えてろ何が御局様だ、クソババア集団じゃないか!“
と心で悪態をつく
美奈子は次の手で挑む‼グスングスンとトイレの前に立ち
虐められました感を出しながら
したたかな彼女は武の来るのを待つた。
さっき武とすれ違ったからそろそろ用事を済ませた武が来る頃だと確信していた
美奈子の予想通り武はやってきた壁にグスングスンと寄りかかる美奈子を見つけポンポンポンと華奢な肩を叩くと美奈子は
「課長」
と抱きついてきた白いカッターシャツから肌の生暖かい温もりが伝わってくる
「どおうしたの?」
心配そうな太くしずかな声に美奈子にかかる息が生臭い上にタバコ臭い
「エッ
Σクッサー」
顔を上げた美奈子はヴエエー
バーコードを撫で付けながら
佇む部長がいた
美奈子のお腹とデブった部長のお腹はピッタンコ
ここからも生暖かい肌の温度がジワリと伝わってくる
美奈子はたえきれずハンカチで口を抑えながら
.。oOどっから出て来たんだコイツ
脳内で部長をコイツ呼ばわりする美奈子
「だ、大丈夫でッス」
とハンカチで口を押さえ身を翻す!
まともに部長の生息を食らった美奈子は吐き気が止まらない
「キャハハキャハハ」
御局様達は多分こんなことだろうと課長を足止めして大笑い
「課長あんなんに気をつけてください、あの子楓と同じ種類ですから」
「お、おおう՞」
武も成程と感心する。
うちの局様達は確かに頼もしい。
「課長、婚約者さんいる訳ですからしっかりしてください!」
御局様は真っ赤なルージュをぬりぬりしながら武を捕まえ説教を始める
40近い御局様にとって課長は弟の様に可愛い
もう恋愛も結婚も諦めた三人には、後輩を育てる事と貯金ぐらいしか楽しみがない
美奈子をイビル様なことをしているが根性を叩き直しているつもりだ!
「わ。分かった、分かった」
まるで姉の絵里香が何人もいるようでたまらん
武はソソクサとにげだした。
季節はめぐり冬本番
加奈の仕事は益々ハードになってくる。夜勤も増えるし、風邪で休みの掃除のおばちゃんの
ヘルプにも駆り出された。
しかも年末、
予約はひっきりなしに入ってくる、コロナ時代を経て益々観光客は増えて来ているあの時代を思い起こせばありがたい事ではある
加奈も学生だったがアルバイトでこことは違う系列のホテルで働いていた
飲食店もホテルも仕事はなくて食べるのもやっとの干からびた生活をしていた、仕事がある日常はありがたいに他ならない。
「加奈ちゃん加奈ちゃん」
よく見るとエレベーターの近くでおいでおいでをしているおばちゃんが居た
「あら、山田さん
お体もういいんですか?」
「いやいや風邪じゃなくて娘のお産で休んでいたのよ、あの性悪風邪でと言って置けば1ヶ月やすめるからね」
「え、おめでとうございます
どっちでしたか?」
「女の子よ」
「ごめんね加奈ちゃんが手伝ってくれてるって、妙ちゃんから聞いて、これ食べて」
妙ちゃんとは山田さんが仲良くしている掃除婦の中山妙さんの事だ
2人は痩せてはいるが力持ちで他の仕事もこなしてくれる、電球取り替えたり伸びた木の枝を切りそろえてくれたり、2人を見習って加奈も色々勉強している。
赤ちゃんと娘さんが気になるからとソソクサと帰った山田さんが押し付けて行った袋を開けると
“お餅ついたから食べて“
と書いてあるメモが入っていた
赤や白のお祝いの紅白のお餅が30個入っていた餡子餅もあれば普通のお餅もある、まだ柔らかいお餅がありがたい。
子供の頃お餅なんて食べられなかった
施設に入ってやっとウワサに聞いたお餅を食べて感動したものだ
「とはいえ30個は多い、」
夜だったからみんな居ない、せっかくの気持ちだから加奈はロッカーのリュックに入れて持って帰ることにした
仕事が終わってホテルを出ると急激に眠さが襲って来る
加奈のリュックは重くて後ろにずずんと重心が傾いて来る
朝出勤して来たスタッフにお裾分けしょうとしたがホテルの詰所にも山田さんがお餅を差し入れにドンと置いていた。
「お餅は大好きだから
いっぱい食べよう」
重たいお餅は山田さんの気持ちだありがたい
ヨロヨロなスキップしながら家路を急ぐ、12月はやはり寒すぎ加奈の口から白い息が飛んで出る
加奈の横を黒い高級車が通り過ぎて路肩に止まった
ビーイィンと音がして窓が空いた
「オォッ、仕事終わりか‼️」
加奈の目に窓越しに武が髪をオールバックで流しグレーのコートを着て現れた
加奈はまだ25歳、30過ぎの武はヤッパ大人に見えてカッコ良かった。
「お、おはようございます、どうしたんです?朝帰りですか❓」
妙にイケメンに見えて嫌味が鼻をついて口からこぼれる。
「いや、加奈に電話したけど出ないから今日、親父が食事に君を連れて来いってゆうからさ一応伝えておこうと思って」
「え?なんで?電話でいいじゃん」
「なんでって笑、一応婚約者なんだから親が会いたがるのもしかたないだろ?」
「それ、なんとかなりません?」
加奈は結婚する気はサラサラ無い
なんかわからんうちに婚約者とゆうレッテルを貼られてしまった
お互い好き好き状態じゃないのになんで?
ん?俺の事気に入らないのか❓
武は脳内が不思議で埋まった
イケメン、高収入って事はこの運転手付きの車を見ればわかるだろう、
手で前髪をチョイチョイ引っ張りながらバックミラーを見た、ヤッパイケメンと納得する
チラッと窓の外見れば加奈はベージュフサフサのコートにGジャン、黒いリュックに両腕を絡め寒そうにしていた
「朝飯でも食おう」
そんな武の誘いに普通は乗らないが加奈の腹はペコペコなのでコクコクと頷いた
-
加奈は生まれて初めて武の社用の高級車に乗った
乗り心地も匂いも違う別世界の乗り物の様で落ち着かない
「何が食べたい?」
と聞く武がいつもと違う
ボサボサの手入れしていない毛に普段ラフな格好しか見た事の無い武がパリッとして現れたのだ加奈は不覚にもカッコイイと思ってしまうと無口になった。
「なんでもいいけど米系が・・・
良い・・かな」
「え、まてよ
料亭はまだやってないし」
武は少し焦り困った顔をする
「この先の市場近くに飯屋があるよ、もうちょっと行かなきゃダメだけど」
「市場?」
よく聞くが聞きなれない言葉に、ん?
「あ、そこ右右
信号から左、真っ直ぐ真っ直ぐ」
大きな橋を渡る👉真っ直ぐ行くと○○港
と書いてあるがその前で右に曲がる
真っ直ぐ進むと大漁旗を掲げた店が立ち並ぶ
バタンとドアを閉めて外に出ると冷たい潮風が頬をなでた
飛んできたのかカモメやカラスや鳥が沢山いた。
「運転手さんも行きましょう」
加奈が誘う。
「お気になさらず私は家で食事は済ませてきましたので
どうぞごゆっくり
会議は午後からですので・・・」
加奈は
「すみません
じゃあ行ってきます」
と一言つぶやくと歩き出した。
見慣れない光景に武は新鮮さを感じ行き交う漁師はねじり鉢巻に長靴ジャンバー必須のしかも喧嘩のような言葉遣いにビビる
「だ、大丈夫か?俺ら」
武は少し引いてしまう、武とて剣道4段、喧嘩売られたら負ける気はしないが加奈が居ることがネックに感じる
加奈を守れるか?
「おい、兄ちゃん」
ねじり鉢巻にくわえタバコのオヤジが声をかける
「はい、」
「飯食いに来たのか」
「なんで分かるんですか」
「大食い加奈がくっ付いてるやんか、すぐ分かるで
なんせ加奈は有名人だからなぁ」
近くにいた漁師もバカウケみたいに大笑い
「オッチャン、餅あるし、皆でくおうよ」
加奈は楽しそうに声を上げた
「おお、餅か昨年の正月ぶりだ、じゃあ俺の息子の店に強制召喚!」
漁を終えたであろう漁師を従えて加奈はご機嫌で歩いていく
着いた店には50位の女将さんらしい人と凄みのある目付きの大将が白い上下でエプロンを腰に巻いて待ち構えていた
加奈を見ると大将は
「加奈、又きやがったか!」
と口角をあげた
「おはよう」
「おはようございます」
俺は企画部へと足をすすめる
すれ違う社員と挨拶を交わす、今、俺もこの会社の1社員に返り咲いた
「ねえねえ知ってる?
課長あの楓に貢いでたらしいよ」
「ああ、あの女狐ね
課長も悪いのに引っかかっちゃったヨネ
しょうがないなぁ」
「え?課長婚約者いるって聞いたよ、偉く才女らしいよ」
「は?じゃ女狐は、あの噂は嘘なの?
この間さ暴れて、警備の人に引っ張られてたらしいじやん。」
「課長が相手するはずないじゃんあんなタコ」
「あのオンナの思い込みよ
、思い込み」
「こわいよね、ストーカーするんじゃない?」
「それな」
噂はヒソヒソ本人無視で拡散、まだまだ尾鰭背鰭を付けて広がっていくのだろう
楓のお陰で偉い迷惑
あらぬ話もついてくる。
まあ。人の噂も75日と言うから嵐が過ぎるのを待つしかないか!と絵里香は項垂れる。
「え?課長彼女がいるの?」
楓がいなくなった今、楓と並ぶくらいの色白、目ぱちくりな可愛らしい24歳の川村美奈子は御局様軍団に嫌われていたが、情報を獲得するには御局様が一番だと思っている。
缶コーヒーをポンポンポンと手渡し媚びをうる。
持ち上げられていい気分の御局様ABCは口も軽くなる
「そうよ‼️結構な美人らしいわよ、」
「え?私より美人ですかァ」
「アンタは確かに可愛らしいけど美人とまでは?それに頭良くないでしょ、
彼女は凄い頭良いらしいよなんせT大卒なんだってよ、アンタ無理無理」
「え?私がバカって事ですか?」
意地悪そうに笑う御局達
「知ってるわよ、アンタと楓、どっちが先に課長落とすかカケてたんでしょ
ばかねーぇ皆知ってて楽しんでたのよワタシ達、軍配は楓だったのかなーぁ」
もうアラサー飛び越しアラフォーの方が近い御局様は嫁いびりをするように美奈子をイビル
コーヒーだけじゃ御局様を味方に付けれない多少の出費を覚悟してもケーキをつけるべきだった
と悔やむ美奈子だった。
「コーヒーごっそうさーん、かたずけといて」
「ええっ」
「何よ文句あるの!」
「ないです。」
と言わないと又イビリが加速してしまう。
「はい」
以外の返事は受付ないだろうがクソババアと心の中は反旗を翻しながら
“覚えてろ何が御局様だ、クソババア集団じゃないか!“
と心で悪態をつく
美奈子は次の手で挑む‼グスングスンとトイレの前に立ち
虐められました感を出しながら
したたかな彼女は武の来るのを待つた。
さっき武とすれ違ったからそろそろ用事を済ませた武が来る頃だと確信していた
美奈子の予想通り武はやってきた壁にグスングスンと寄りかかる美奈子を見つけポンポンポンと華奢な肩を叩くと美奈子は
「課長」
と抱きついてきた白いカッターシャツから肌の生暖かい温もりが伝わってくる
「どおうしたの?」
心配そうな太くしずかな声に美奈子にかかる息が生臭い上にタバコ臭い
「エッ
Σクッサー」
顔を上げた美奈子はヴエエー
バーコードを撫で付けながら
佇む部長がいた
美奈子のお腹とデブった部長のお腹はピッタンコ
ここからも生暖かい肌の温度がジワリと伝わってくる
美奈子はたえきれずハンカチで口を抑えながら
.。oOどっから出て来たんだコイツ
脳内で部長をコイツ呼ばわりする美奈子
「だ、大丈夫でッス」
とハンカチで口を押さえ身を翻す!
まともに部長の生息を食らった美奈子は吐き気が止まらない
「キャハハキャハハ」
御局様達は多分こんなことだろうと課長を足止めして大笑い
「課長あんなんに気をつけてください、あの子楓と同じ種類ですから」
「お、おおう՞」
武も成程と感心する。
うちの局様達は確かに頼もしい。
「課長、婚約者さんいる訳ですからしっかりしてください!」
御局様は真っ赤なルージュをぬりぬりしながら武を捕まえ説教を始める
40近い御局様にとって課長は弟の様に可愛い
もう恋愛も結婚も諦めた三人には、後輩を育てる事と貯金ぐらいしか楽しみがない
美奈子をイビル様なことをしているが根性を叩き直しているつもりだ!
「わ。分かった、分かった」
まるで姉の絵里香が何人もいるようでたまらん
武はソソクサとにげだした。
季節はめぐり冬本番
加奈の仕事は益々ハードになってくる。夜勤も増えるし、風邪で休みの掃除のおばちゃんの
ヘルプにも駆り出された。
しかも年末、
予約はひっきりなしに入ってくる、コロナ時代を経て益々観光客は増えて来ているあの時代を思い起こせばありがたい事ではある
加奈も学生だったがアルバイトでこことは違う系列のホテルで働いていた
飲食店もホテルも仕事はなくて食べるのもやっとの干からびた生活をしていた、仕事がある日常はありがたいに他ならない。
「加奈ちゃん加奈ちゃん」
よく見るとエレベーターの近くでおいでおいでをしているおばちゃんが居た
「あら、山田さん
お体もういいんですか?」
「いやいや風邪じゃなくて娘のお産で休んでいたのよ、あの性悪風邪でと言って置けば1ヶ月やすめるからね」
「え、おめでとうございます
どっちでしたか?」
「女の子よ」
「ごめんね加奈ちゃんが手伝ってくれてるって、妙ちゃんから聞いて、これ食べて」
妙ちゃんとは山田さんが仲良くしている掃除婦の中山妙さんの事だ
2人は痩せてはいるが力持ちで他の仕事もこなしてくれる、電球取り替えたり伸びた木の枝を切りそろえてくれたり、2人を見習って加奈も色々勉強している。
赤ちゃんと娘さんが気になるからとソソクサと帰った山田さんが押し付けて行った袋を開けると
“お餅ついたから食べて“
と書いてあるメモが入っていた
赤や白のお祝いの紅白のお餅が30個入っていた餡子餅もあれば普通のお餅もある、まだ柔らかいお餅がありがたい。
子供の頃お餅なんて食べられなかった
施設に入ってやっとウワサに聞いたお餅を食べて感動したものだ
「とはいえ30個は多い、」
夜だったからみんな居ない、せっかくの気持ちだから加奈はロッカーのリュックに入れて持って帰ることにした
仕事が終わってホテルを出ると急激に眠さが襲って来る
加奈のリュックは重くて後ろにずずんと重心が傾いて来る
朝出勤して来たスタッフにお裾分けしょうとしたがホテルの詰所にも山田さんがお餅を差し入れにドンと置いていた。
「お餅は大好きだから
いっぱい食べよう」
重たいお餅は山田さんの気持ちだありがたい
ヨロヨロなスキップしながら家路を急ぐ、12月はやはり寒すぎ加奈の口から白い息が飛んで出る
加奈の横を黒い高級車が通り過ぎて路肩に止まった
ビーイィンと音がして窓が空いた
「オォッ、仕事終わりか‼️」
加奈の目に窓越しに武が髪をオールバックで流しグレーのコートを着て現れた
加奈はまだ25歳、30過ぎの武はヤッパ大人に見えてカッコ良かった。
「お、おはようございます、どうしたんです?朝帰りですか❓」
妙にイケメンに見えて嫌味が鼻をついて口からこぼれる。
「いや、加奈に電話したけど出ないから今日、親父が食事に君を連れて来いってゆうからさ一応伝えておこうと思って」
「え?なんで?電話でいいじゃん」
「なんでって笑、一応婚約者なんだから親が会いたがるのもしかたないだろ?」
「それ、なんとかなりません?」
加奈は結婚する気はサラサラ無い
なんかわからんうちに婚約者とゆうレッテルを貼られてしまった
お互い好き好き状態じゃないのになんで?
ん?俺の事気に入らないのか❓
武は脳内が不思議で埋まった
イケメン、高収入って事はこの運転手付きの車を見ればわかるだろう、
手で前髪をチョイチョイ引っ張りながらバックミラーを見た、ヤッパイケメンと納得する
チラッと窓の外見れば加奈はベージュフサフサのコートにGジャン、黒いリュックに両腕を絡め寒そうにしていた
「朝飯でも食おう」
そんな武の誘いに普通は乗らないが加奈の腹はペコペコなのでコクコクと頷いた
-
加奈は生まれて初めて武の社用の高級車に乗った
乗り心地も匂いも違う別世界の乗り物の様で落ち着かない
「何が食べたい?」
と聞く武がいつもと違う
ボサボサの手入れしていない毛に普段ラフな格好しか見た事の無い武がパリッとして現れたのだ加奈は不覚にもカッコイイと思ってしまうと無口になった。
「なんでもいいけど米系が・・・
良い・・かな」
「え、まてよ
料亭はまだやってないし」
武は少し焦り困った顔をする
「この先の市場近くに飯屋があるよ、もうちょっと行かなきゃダメだけど」
「市場?」
よく聞くが聞きなれない言葉に、ん?
「あ、そこ右右
信号から左、真っ直ぐ真っ直ぐ」
大きな橋を渡る👉真っ直ぐ行くと○○港
と書いてあるがその前で右に曲がる
真っ直ぐ進むと大漁旗を掲げた店が立ち並ぶ
バタンとドアを閉めて外に出ると冷たい潮風が頬をなでた
飛んできたのかカモメやカラスや鳥が沢山いた。
「運転手さんも行きましょう」
加奈が誘う。
「お気になさらず私は家で食事は済ませてきましたので
どうぞごゆっくり
会議は午後からですので・・・」
加奈は
「すみません
じゃあ行ってきます」
と一言つぶやくと歩き出した。
見慣れない光景に武は新鮮さを感じ行き交う漁師はねじり鉢巻に長靴ジャンバー必須のしかも喧嘩のような言葉遣いにビビる
「だ、大丈夫か?俺ら」
武は少し引いてしまう、武とて剣道4段、喧嘩売られたら負ける気はしないが加奈が居ることがネックに感じる
加奈を守れるか?
「おい、兄ちゃん」
ねじり鉢巻にくわえタバコのオヤジが声をかける
「はい、」
「飯食いに来たのか」
「なんで分かるんですか」
「大食い加奈がくっ付いてるやんか、すぐ分かるで
なんせ加奈は有名人だからなぁ」
近くにいた漁師もバカウケみたいに大笑い
「オッチャン、餅あるし、皆でくおうよ」
加奈は楽しそうに声を上げた
「おお、餅か昨年の正月ぶりだ、じゃあ俺の息子の店に強制召喚!」
漁を終えたであろう漁師を従えて加奈はご機嫌で歩いていく
着いた店には50位の女将さんらしい人と凄みのある目付きの大将が白い上下でエプロンを腰に巻いて待ち構えていた
加奈を見ると大将は
「加奈、又きやがったか!」
と口角をあげた