身代わり聖女になったら、なぜか王太子に溺愛されてます!?
「サイモンです。リビア様、シムア教会から手伝いの者をお連れしました」
扉の前でぴたりと立ち止まったサイモンが、そう声をかける。すると、ゆっくりと扉が開いていく。
開かれた扉の先には、司祭服の男の姿があった。そして、さらに奥、正面の椅子に、白髪をきちんと結い上げた老女がひとり……。
エリシアはゆっくりとまばたきをした。彼女が、ノルディア国唯一の大聖女マザー・リビアに違いない。彼女が豪華な椅子に座っているからではなく、彼女自身が神々しい輝きを放ち、目にするだけでありがたい気持ちになるからこその確信だった。
「エリシアさん、ごあいさつを」
リビアに見惚れていたエリシアは、サイモンに促されるとハッとして、ゆっくり前に進み出る。
「はじめまして。エリシア・オルティスと申します。お力になれればと思い、シムア教会から参りました」
丁寧にお辞儀をするエリシアに、リビアは鋭い視線を向ける。包容力と厳しさが同居しているような視線に、エリシアはすべてを見透かされたような気になって身を引き締めた。
「……よく決心されました。あなたの勇気は未来を救うでしょう。ようこそ、ノアム大聖堂へ」
リビアが柔らかな声でそう言ったあと、司祭服の男が口を開く。
「私はノアム大聖堂の司祭、グレゴール。このような時に、病を恐れず若い身で来てくださったあなたに、神も深く感謝していることでしょう」
「微力ながら、少しでもお役に立てるよう努めます」
「困りごとがあれば、サイモンを頼りなさい。数日後には、修道士エリオンが戻るでしょう。エリオンは再燃した患者に詳しく、きっとあなたの頼りになるはずです」
「お気遣いありがとうございます」
エリオンが順調に回復していると知り、エリシアは胸をなで下ろすような気持ちで、ふたたび、深々と頭をさげた。
扉の前でぴたりと立ち止まったサイモンが、そう声をかける。すると、ゆっくりと扉が開いていく。
開かれた扉の先には、司祭服の男の姿があった。そして、さらに奥、正面の椅子に、白髪をきちんと結い上げた老女がひとり……。
エリシアはゆっくりとまばたきをした。彼女が、ノルディア国唯一の大聖女マザー・リビアに違いない。彼女が豪華な椅子に座っているからではなく、彼女自身が神々しい輝きを放ち、目にするだけでありがたい気持ちになるからこその確信だった。
「エリシアさん、ごあいさつを」
リビアに見惚れていたエリシアは、サイモンに促されるとハッとして、ゆっくり前に進み出る。
「はじめまして。エリシア・オルティスと申します。お力になれればと思い、シムア教会から参りました」
丁寧にお辞儀をするエリシアに、リビアは鋭い視線を向ける。包容力と厳しさが同居しているような視線に、エリシアはすべてを見透かされたような気になって身を引き締めた。
「……よく決心されました。あなたの勇気は未来を救うでしょう。ようこそ、ノアム大聖堂へ」
リビアが柔らかな声でそう言ったあと、司祭服の男が口を開く。
「私はノアム大聖堂の司祭、グレゴール。このような時に、病を恐れず若い身で来てくださったあなたに、神も深く感謝していることでしょう」
「微力ながら、少しでもお役に立てるよう努めます」
「困りごとがあれば、サイモンを頼りなさい。数日後には、修道士エリオンが戻るでしょう。エリオンは再燃した患者に詳しく、きっとあなたの頼りになるはずです」
「お気遣いありがとうございます」
エリオンが順調に回復していると知り、エリシアは胸をなで下ろすような気持ちで、ふたたび、深々と頭をさげた。