身代わり聖女になったら、なぜか王太子に溺愛されてます!?
「サイモン様もそんなふうに思ってるんですか……?」
「実は……ふしぎには思っています。なぜ、エリシアさんが看病した患者だけが再燃しないのか。患者の名簿を何度も確認しましたが、彼らにはエリシアさんに看病されたという共通点しか見つかりませんでした」
「そうなんですね……。私には何も自覚がないので……」
「王宮へ行くのは、不安ですか?」
サイモンは静かに、ゆっくりとした口調で尋ねてきた。
エリシアを労わりながら、最大限の譲歩をしてくれたのだろう。断る余地はある。断ったあとに起きる事態を、サイモンはひとりで背負う気持ちがあるのかもしれない。
フェルナ村を逃げ出してきたときは、こんなことになるなんて想像もしていなかった。しかし、今こうして生活できているのは、サイモンとの出会いがあったからだ。恩人である彼を苦しめる決断を、エリシアはどうしてもできない。
「いいえ、大丈夫です。ノアム大聖堂でこれまでやってきたように、私はルイ殿下をせいいっぱいお世話するだけです」
サイモンが心の中を探るように見つめてくるのを、エリシアはまっすぐに見返した。そして、ほどなくすると、彼は静かな息をついた。
「よく決心してくれました。エリシアさんに、神のご加護があらんことを……。それでは、今から着替えてもらいます。支度が出来次第、王宮へ出発です。ルルカさんに、マルナさん?」
サイモンはルルカとマルナに視線を移す。彼女たちは急に話しかけられて、びっくりしたように顔を見合わせる。
「私たちも何か?」
「エリシアさんの着替えを手伝ってあげてください。王宮へ向かう聖女の名に恥じない、素晴らしい衣装で送り出しましょう」
「実は……ふしぎには思っています。なぜ、エリシアさんが看病した患者だけが再燃しないのか。患者の名簿を何度も確認しましたが、彼らにはエリシアさんに看病されたという共通点しか見つかりませんでした」
「そうなんですね……。私には何も自覚がないので……」
「王宮へ行くのは、不安ですか?」
サイモンは静かに、ゆっくりとした口調で尋ねてきた。
エリシアを労わりながら、最大限の譲歩をしてくれたのだろう。断る余地はある。断ったあとに起きる事態を、サイモンはひとりで背負う気持ちがあるのかもしれない。
フェルナ村を逃げ出してきたときは、こんなことになるなんて想像もしていなかった。しかし、今こうして生活できているのは、サイモンとの出会いがあったからだ。恩人である彼を苦しめる決断を、エリシアはどうしてもできない。
「いいえ、大丈夫です。ノアム大聖堂でこれまでやってきたように、私はルイ殿下をせいいっぱいお世話するだけです」
サイモンが心の中を探るように見つめてくるのを、エリシアはまっすぐに見返した。そして、ほどなくすると、彼は静かな息をついた。
「よく決心してくれました。エリシアさんに、神のご加護があらんことを……。それでは、今から着替えてもらいます。支度が出来次第、王宮へ出発です。ルルカさんに、マルナさん?」
サイモンはルルカとマルナに視線を移す。彼女たちは急に話しかけられて、びっくりしたように顔を見合わせる。
「私たちも何か?」
「エリシアさんの着替えを手伝ってあげてください。王宮へ向かう聖女の名に恥じない、素晴らしい衣装で送り出しましょう」