それは麻薬のような愛だった
「しなくていいって言ったろ」
「で、でも…」
「何もしなくていいから、ただ感じててくれ」
掴んだ雫の手を静かに下ろし、首筋にキスを落とす。するりと落ちていった手は雫の太腿を撫で、脚の付け根をなぞる。そのまま流れるように秘部へと添えると、つぷりと中へと指が埋め込まれた。
「っ、…あ…!」
ゆるゆると内壁を撫でられるたびに雫の喉から勝手に声が上がる。それと同時に秘めた蕾を押されれば、あっという間にせり上がってくるものに飲まれてしまった。
声にならない声を上げ、浮いた腰が手を添えられた。まるで逃がさないとでも言うように。
「いっちゃ、…っ、も、いいからぁ…っ」
まだ日も高く、静かな部屋に響き渡る音に恥ずかしさが一層強くなる。何もせず感じることがこれほど恥ずかしいと、何度思い知らされれば気が済むのか。
びくびくと全身が震え、雫の口から高い声が漏れる度に伊澄の口角は上がる。伊澄は胸を食んでいた唇を離すと、少しばかり顔を上げて雫を見つめ、流れる涙を拭った。
「雫が感じてるの見るのすげえ嬉しいんだよ。…だからもう少し、頑張れるな?」
「っ、やぁ…ぁあっ!」
更に増えた指が内の弱い部分を強く押し、雫はたまらない快感に喘ぐ。伊澄は反り上がって突き出た喉にチュッと音を立ててキスを落とすと、そのまま下へと下がっていった。
「だ、だめ…!それはほんとに、だめ!」
「なんで?」
指を抜き、腹部を撫でながら脚の間に入った伊澄が真顔で聞き返す。その光景に、雫はさらに羞恥でどうにかなりそうだった。
「だ、だって…」
「……」
「き、…きもち良過ぎて…よ、汚しちゃう…」
消え入りそうな声で雫は言い、両手で顔を覆った。何故こんな恥ずかしいことをわざに言わねばならないのか。こんなの拷問だ。
ある意味、ある程度慣らされてそのまま挿入れられていた頃の方がよほど恥ずかしさは薄かった。