それは麻薬のような愛だった


運ばれてきた2つのケーキをシェアして食べ終え、そろそろ店を後にしようかという時、颯人は雫へプレゼントを差し出した。


「え?…いいの?」

「うん。初めてのお祝いだから」

「ありがとう…すごく、嬉しい」


開けてもいいかと聞き、了承を得た雫は胸を鳴らしながら小箱を開く。中から出てきた可愛らしいデザインのブレスレットに、感嘆の声を上げた。


「可愛い…」


シンプルなストーンのついたローズゴールドのブレスレットは雫の好みだった。

本当に嬉しそうに自身の腕にそれを通し掲げる雫の手に、そっと颯人の手が触れた。


「雫、この後だけど…」


熱の籠った視線にその先を察する。

今夜誘われる予感はしていた。雫とてその準備も、覚悟もしていた。何より颯人になら身を預けても構わないと本気で思っていた。

家に来てくれないか、そう言った颯人の言葉に雫は静かに頷いた。



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