それは麻薬のような愛だった
どこかぎこちない空気を纏いながら夜道を歩く。
手を繋ぎ、コンビニに寄ってメイク落としや酔い覚ましの飲み物を買って何度か遊びに訪れた颯人の部屋に入る。
お邪魔します、と緊張を孕んだ言葉を発しながら中に入る。
「えっと…何か飲む?」
「さっきコンビニで買ったよ…?」
「あ…そっか、ごめん。なんか緊張しちゃって」
はにかみながら笑う颯人に雫は私もと返す。実際、先程から心臓は鳴りっぱなしであり、緊張を解したくなりシャワーを浴びたいと申し出た。
お湯を張ろうかと聞かれたがそれは断り、軽くシャワーを浴びて出れば次いで颯人も浴室に消えた。
ドライヤーを借りて胸元まで伸びた髪を乾かしていれば思いの外早く颯人が戻ってきて、その髪は未だ濡れていた。
「雫…」
颯人の手が伸びる。ゆっくりと唇が重なり、次第に深くなる。
これまで颯人とはキス以上の事はしなかった。本当に大事にしてくれた。雫だって、そんな颯人が大好きだった。