それは麻薬のような愛だった
「久しぶりだし、ぬいぐるみ買いに行きがてら遊びに行こうかな」
誰か友達でも誘おうとトークアプリを開いたところで、「いつだ」と伊澄から声がかけられた。
「え?」
「いつ行くんだ。日程調整する」
「……」
ぽかんと呆ける雫を他所に、伊澄は自身のスマホのスケジュール画面を開く。
「え…いっちゃんと行くの?」
「不満か」
「不満っていうか…違和感?」
「はあ?昔も一回行った事あるだろ」
伊澄の言う通り、二十歳の同窓会で伊澄の当てた遊園地のチケットを使って一度だけ行った事がある。
あの時は単にチケットを無駄にするのが勿体無いのだろうと付き合ったけれど、今回は違う。完全に雫の都合だ。
「で、希望の日程は」
「…私は土日ならいつでも」
忙しい時期ではあるが、さすがに土日まで出勤する事は少ない。普通に過重労働でアウトだ。