あなたの姫は私だけ
「これ、飲んで。落ち着くから」


と、差し出してくれたのはカフェオレ。


「ありがとうございます…」


一口飲むと、体が暖まる。

少し落ち着いてきた。


「落ち着いたようだね」

「はい、ありがとうございます」

「いいえ。じゃあ、話してくれる?泣いてた理由」

「え…」


どうしてそんなこと聞くの?

この人には関係ないことじゃ…


「大丈夫、俺がいるから」

「えっと…」


戸惑う私に優しく笑いながらも、そっと頭を撫でてくるこの人はなんなんでしょうか?

理解ができないんだけど…


「この手…」

「あ、ごめんね。妹に似てるからつい…」


妹さんに似ている?

だからこんなに優しくしてくれるんだ。


「妹さん…いつも、こんなに優しく撫でられるなんて幸せですね」


すごく羨ましかった。

私もまた、お母さんに撫でられたい。

もう撫でてもらえないけど…
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