愛は花あられ

「おかえりなさい。」
「妃都に早く会いたくて、香川を急かして帰って来ちゃった。」
「わたしも早く会いたかったです。」

涼真さんは一度わたしから離れると、わたしの顔色を確認するように見つめ、「あまり体調良くなさそうだね。今日、何も食べてないんじゃない?」と心配そうに言った。

「何も食べる気になれなくて。」
「そっかぁ、、、。」
「でも、炭酸水は飲めました。」
「それなら、ケースで買って来て良かった!」

それからわたしは、涼真さんに「それじゃあ、、、これ、使ってみていいですか?」と妊娠検査薬を手に取った。

涼真さんは緊張しているようなワクワクしているような、でも真剣な表情で「うん、使ってみよう。」と言い、わたしがベッドから下り、トイレまで行くのを付き添ってくれた。

「じゃあ、行ってきます。」
「行ってらっしゃい!」

わたしはトイレに入ると、まず箱を開けて説明書を読んだ。

一分待って、線が二本でれば陽性かぁ。

陽性だったら、妊娠してるって事だよね。

わたしは説明書通りに検査を行うと、結果がまだ見えないように袋の中に戻し、平行になるように台の上に置いて一分待った。

そして妊娠検査薬を持つと、トイレから出た。

トイレの前では、早く結果を知りたそうにする涼真さんが待っていた。

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