愛は花あられ
そして、育休はあっと言う間に終わり、香都を連れても出社が始まった。
実は、涼真さんは社内の二階に託児所を完備してくれ、仕事中は託児所に預かってもらえるのだ。
他にお子さんがいる社員さんも託児所を利用するようになり、「会社に託児所があるのは助かる!」という声が上がっていた。
仕事が始まってからも涼真さんは積極的に家事も育児もしてくれて、香都が泣き止まなくても「ママがいいみたいだよ!」なんて言うことなく、根気よく香都を抱っこして寝かしつけてくれたりした。
「ふぅ、、、寝てくれたよ。」
香都をベビーベッドに寝かしつけて戻って来た涼真さんがそう言う。
わたしは涼真さんに抱きつくと「ありがとう。」と言った。
「全然だよ。二人の子なんだから。それに香都が可愛すぎて、全然苦じゃないよ!」
涼真さんはそう言うと、わたしを抱き締め返し「妃都、ありがとう。香都に出会わせてくれて。」と言った。
わたしは幸せだ。
妊娠も出産もツラかったし、そして育児も大変だけど、涼真さんが一緒なら何でも乗り越えていける気がする。
あの時、涼真さんを信じてみようと決めて良かった。
その前にわたしを選んでくれて、わたしと向き合い続けようとしてくれた涼真さんに感謝しかない。
愛は一見華やかだ。
でもその陰には、苦しさや痛みがあったりもする。
それを乗り越えてこそ、絆が深まり、家族になっていく。
わたしたちはまだまだ家族初心者だけど、これから二人で、いや三人で、、、いつかまた増えているかもしれない家族と共に、幸せを分かち合って生きていきたい。
―END―