歪んだ月が愛しくて2
『次の試合は2年A組と1年C組の対決です。各クラス準備して下さい』
とうとう俺達の番となった。
そんな矢先に。
「……葵、大丈夫?」
「だ、だ、大丈夫だよ!僕に任せて!」
「アオ、言う割に冷や汗凄いけど」
「そんな心配しなくても大丈夫だって。気楽にやろうぜ」
前に汐、後ろに俺と未空、上には葵。
この配置で騎馬戦に臨むのだが上に乗っている葵に声を掛ければガチガチに緊張した声が返って来た。
口では大丈夫と言うものの葵はかなり緊張していた。
このまま行って大丈夫か?
………いや、多分大丈夫じゃない。
何かが起こる。
そんな気がしてならなかった。
確証があるわけじゃないが何となくそう思わせる何かを感じていた。
兎に角葵の緊張を解さないと。
そう思った直後、ホイッスルが鳴ってしまった。
仕方なく葵を乗せたままスタート位置に着く。
その最中、未空と汐も葵の異変には気付いていたようで。
「葵、深呼吸してみろよ」
「はい吸ってー、吐いてー」
「スー、ハー」
「吸ってー吐いてー、吸ってー吸ってー吸ってー」
「スースースースー…っ」
「殺す気か!?」
……大丈夫か?
そんな気持ちが拭いきれない中、1年C組vs2年A組の騎馬戦が始まった。