歪んだ月が愛しくて2



「C組の野郎共!僕について来なぁあああ!!」



先陣を切るのはみっちゃん率いる騎馬だった。



「イエーイ!邦光カッケー!」

「気合入ってるね」

「はぁ…」



騎手と馬のテンションに若干のバラつきがあるようだが気にしたら負けだ。



「よーし、俺達も行くぞ!」

「アオ、みっちゃんに負けんなよ!」

「う、うんっ!」



みっちゃん達に続いて正面から突っ込む。
でも正面から突っ込んで来たのは相手チームも一緒で、俺と未空は汐の指示に従って相手チームの攻撃を回避する。



「右、右、左、ジャンプ!」



ジャンプ!?

でも不思議と身体が勝手に反応した。



「汐スゲーじゃん!やるー!」

「あの角度は倒れて来そうな気がしたからな!」

「葵、このペースで大丈夫?ついて行けそう?」

「う、うん、何とか…」



葵のことを考えたら一度体制を整えてから仕掛けるべきだが制限時間があるため相手も待っていてはくれなかった。



「うわ、あ」



迫り来る腕や人やらで体制を整えることが出来ない。
もう一度下から葵に声を掛けたもののもう返事をする余裕すらないみたいだ。
目をぐるぐるさせながら視線を彷徨わせ相手チームの攻撃の手に翻弄されていた。



もしかして狙われてる?

何か異様に向かって来る騎馬が多いような気がする。



(まあ、この面子なら仕方ないか…)



普段から何かと目立つメンバーだからこう言う時にターゲットにされ易いんだろう。
良い意味でも、悪い意味でも。


< 370 / 652 >

この作品をシェア

pagetop