ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
 嘘だと思われているのだろうか。でも本当に正直な気持ちなのだ。

 (誕生日安積さんに祝ってほしいとか……思うわけないっ!)

「気遣って、じゃなくて?」

「わわ忘れてましたっ!」

「……ふぅん」

 そうか……と、つぶやく声に思わず言ってしまう。

「……二十五、です」

「……」

「ひとまわりじゃ、なくなります」

 十一歳差……でも一歳でも年齢差は縮まる。それも事実だ。そんな僅かな差を主張した私に吹き出す安積さん。

「そうだな。でもあるよ、歳の差」

「でもひとまわりじゃありません」

 負けじと言い返したらくしゃりと笑う。その笑顔がやっぱりどうしても好きなのだ。

 (無理、やっぱり……無理)
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