ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
「四宮面白いなぁ……素直っていうか……」

「子供みたいですよね」

 発想が単純で幼稚なのは自覚している。もう安積さんにごまかせる気はしないし、この関係になってからボロが出まくっている気がするから。

 それでも安積さんは優しく笑って受け止めてくれるからどんどん私は甘えているのだ。ダメだと……わかっているのに。

「子供だなんて、思わないけどな」

「……え?」

「人間性だろ? 素直なのもまっすぐなのも。仕事しててもそう思ってる。四宮のする仕事はいつも誠実だよ」

「……」

「これからも頑張れよ。そのままでいいから」

 そんなさよならみたいな言葉やめてほしい。褒められて嬉しいはずなのに胸が締め付けられる。
 
 そのあとモモちゃんの餌やおもちゃを選んで、オーダーしておいたカップインされているケータリングを受け取って安積さんのお家まで帰った。

 夢のような時間が流れていく。こんな誕生日を過ごしたら毎年きっと思い出す。それが嬉しいけれど切ない。

「あ〜モモちゃん〜」
 
 声を上げて近寄ったら逃げられて隙間に隠れられてしまった。擦り寄ってきてくれることを期待していた私はいきなり距離感の詰め方を間違えて青くなる。

「やってしまった……」

 つぶやくと安積さんが吹き出した。
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