ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
作った料理を綺麗に平らげてくれた安積さんは「美味しかった」と告げてくれた。
コーヒーを淹れて、焼いておいたマドレーヌを出す。甘いものが好きな安積さんはそれも喜んで食べてくれて終始穏やかな時間が流れる。
「もうすぐクリスマスですね」
季節はもうそんな時期なのだ。
「中国のクリスマスってどんななんだろう」
「宗教的よりは商業的な目線で楽しんでいるんじゃないかな。祝日扱いも取られていない」
「え、そうなんですか?」
「中国は旧正月じゃない? 春節が伝統的な祝日で、一年で一番盛り上がるって言うよな?」
確かそんなニュースも見たことがあるな、と記憶を巡らせつつぽろりと零れる言葉。
「安積さんは今年は春節を過ごされるのですか……」
日本には――いないのか。
「……そうだな」
「……」
なにか言葉を続けないと、そう思うのだが。
(胸が苦しい……)
時が止まってほしい、このまま。そう願わずにはいられない。
そんな心の中に気付く様に、安積さんに名を呼ばれた。
「四宮」
「は、はい」
「話すことがある」
安積さんの真面目な声に胸がざわつく。真っ直ぐ見つめられて戸惑う、だからってその視線を避けられるわけがない。
「三ヶ月……その話だったけど、中国へ行く日が速まった。だから約束の時間は叶えられない」
「え……」
「もう終わりにしよう」
別れは――突然訪れる。
コーヒーを淹れて、焼いておいたマドレーヌを出す。甘いものが好きな安積さんはそれも喜んで食べてくれて終始穏やかな時間が流れる。
「もうすぐクリスマスですね」
季節はもうそんな時期なのだ。
「中国のクリスマスってどんななんだろう」
「宗教的よりは商業的な目線で楽しんでいるんじゃないかな。祝日扱いも取られていない」
「え、そうなんですか?」
「中国は旧正月じゃない? 春節が伝統的な祝日で、一年で一番盛り上がるって言うよな?」
確かそんなニュースも見たことがあるな、と記憶を巡らせつつぽろりと零れる言葉。
「安積さんは今年は春節を過ごされるのですか……」
日本には――いないのか。
「……そうだな」
「……」
なにか言葉を続けないと、そう思うのだが。
(胸が苦しい……)
時が止まってほしい、このまま。そう願わずにはいられない。
そんな心の中に気付く様に、安積さんに名を呼ばれた。
「四宮」
「は、はい」
「話すことがある」
安積さんの真面目な声に胸がざわつく。真っ直ぐ見つめられて戸惑う、だからってその視線を避けられるわけがない。
「三ヶ月……その話だったけど、中国へ行く日が速まった。だから約束の時間は叶えられない」
「え……」
「もう終わりにしよう」
別れは――突然訪れる。