ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
聞きなれない病名。
必死で理解しようとするのだが知らないものはわからない。絞りだしたところで自分の脳内にない知識はどうしようもないのだ。
「それは……たとえばどんなことが起きるんですか? 治らないものなのですか?」
「もちろん症状は人それぞれあるかもしれないが……基本本人に自覚はある。まぁ重度なメンヘラみたいなもんだ」
「メンヘラ……」
「恋愛においては特に、依存執着がひどくて衝動的に行動したりしてトラブルが起きやすい。一途っていえばそうかもしれないけれど……俺が付き合っていた恋人は重度なボーダーだった」
そこから安積さんは過去を振り返る様に話してくれた。
言えずにいてくれた過去の恋愛を――恋人の話を。
「元々は同級生。社会人三年目くらいの時に友人の結婚式で再会して昔から好きだったみたいに言われてその流れで軽く……。最初は楽しかった。尽くされて浮かれた時もあった。でも仕事が忙しくなってきたらだんだん束縛が強くなって、仕事って言っても信じてもらえず干渉がひどくなった。もともと恋愛主義みたいな思考の子だったからそこまで違和感は感じなかった。性格なのかなって……俺は俺でそこまで器用じゃなくて。仕事が忙しくなったら放ったらかしみたいなときも増えてそこでちょうど海外出張が増えた。そこからズレだした。俺が見落とすんだ、彼女の異変に」
彼女はストレスを抱え始めるそうだ。
必死で理解しようとするのだが知らないものはわからない。絞りだしたところで自分の脳内にない知識はどうしようもないのだ。
「それは……たとえばどんなことが起きるんですか? 治らないものなのですか?」
「もちろん症状は人それぞれあるかもしれないが……基本本人に自覚はある。まぁ重度なメンヘラみたいなもんだ」
「メンヘラ……」
「恋愛においては特に、依存執着がひどくて衝動的に行動したりしてトラブルが起きやすい。一途っていえばそうかもしれないけれど……俺が付き合っていた恋人は重度なボーダーだった」
そこから安積さんは過去を振り返る様に話してくれた。
言えずにいてくれた過去の恋愛を――恋人の話を。
「元々は同級生。社会人三年目くらいの時に友人の結婚式で再会して昔から好きだったみたいに言われてその流れで軽く……。最初は楽しかった。尽くされて浮かれた時もあった。でも仕事が忙しくなってきたらだんだん束縛が強くなって、仕事って言っても信じてもらえず干渉がひどくなった。もともと恋愛主義みたいな思考の子だったからそこまで違和感は感じなかった。性格なのかなって……俺は俺でそこまで器用じゃなくて。仕事が忙しくなったら放ったらかしみたいなときも増えてそこでちょうど海外出張が増えた。そこからズレだした。俺が見落とすんだ、彼女の異変に」
彼女はストレスを抱え始めるそうだ。