ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
物理的に離れる距離と時差が彼女を苦しめてそれは過食に繋がった。それもボーダーの症状として起こりうることらしい。
海外から戻った安積さんは驚いたという。
「見た目で分かるほど体型が変わって仕事に行けなくなっていた。戻った俺に喜ぶのに急に泣き出したりとりあえず情緒不安定。明らかにおかしいってわかるけど答えが出ない。それに付き合っていたら俺自身も精神的に疲弊してきてそれに柳瀬は気づいて心配された。そこで初めて相談したら柳瀬に言われたんだ。彼女が障害じゃないかって。病院に行くって言う選択肢がなくて、そこで初めて気づかされた。でも――」
遅かった、安積さんは言う。その声はひどく悲しい声だった。
「専門医にボーダーだと診断されてもっと早くに対処してやってればよかったって……。目を離すと自傷行為まで始めるから離れられない。俺の方が怖くなった」
そばを離れたら、その恐怖が安積さんを襲ったと言う。
海外から戻った安積さんは驚いたという。
「見た目で分かるほど体型が変わって仕事に行けなくなっていた。戻った俺に喜ぶのに急に泣き出したりとりあえず情緒不安定。明らかにおかしいってわかるけど答えが出ない。それに付き合っていたら俺自身も精神的に疲弊してきてそれに柳瀬は気づいて心配された。そこで初めて相談したら柳瀬に言われたんだ。彼女が障害じゃないかって。病院に行くって言う選択肢がなくて、そこで初めて気づかされた。でも――」
遅かった、安積さんは言う。その声はひどく悲しい声だった。
「専門医にボーダーだと診断されてもっと早くに対処してやってればよかったって……。目を離すと自傷行為まで始めるから離れられない。俺の方が怖くなった」
そばを離れたら、その恐怖が安積さんを襲ったと言う。