ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
「え?」

「学習しないな。さっき言った、確認してから出ろって」

「あ……」

 モニターを今度はちゃんと確認して知った顔の宅配のお兄さんだったので安積さんに振りむいて一応報告する。

「いつもの宅配の方です」

「じゃあどうぞ」

 え、なに? 一瞬そんなことは思うもののなんだか過保護感が出ていてくすぐったくなる。無事に荷物を受け取ってリビングまで戻りつつ送り主を確認したら中身はやはり注文しておいたスノードームだ。

「嬉しそうな顔してるな」

「え、あ……ちょっと欲しいものが出来て……見ます? というか開けたいです。開けていいですか?」
 安積さんの返事を聞かず梱包を開けて中身を取り出す。赤い箱の中から反面だけ中身が見えるが、箱からも出して掌に乗せた。

「……スノードーム?」

「はい。可愛くないですか? ほら……」

 反転させて軽く揺すったら金色の雪が舞ってサンタをキラキラと包むようで。

「あ~可愛い。ね? 可愛いでしょ? お店で見た時にすごく欲しくなっちゃって……こんな欲しいってなった気持ち久しぶりで……このスノードームの中に閉じ込めたいなって……」

「え?」

「あ、えっと……なん、なんでもないです」

(安積さんとの思い出をこのスノードームに閉じ込めたい、キラキラといつでも舞うように……)

 なんて言えるわけもなく。思わずこぼしかけた言葉を必死で濁したら安積さんにジッと見つめられて胸が跳ねた。

「あ、安積さん?」

「四宮」

「は、はい……」

 真っ直ぐ見つめられて名前を呼ばれると緊張が走った。
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