あの日の第二ボタン
「初めての授業だ……」
悠依は大学の講義室に座っていた。
憧れの下智大学での初めての授業に胸を高鳴らせていた。
チャイムが鳴ると教授が入ってくる。
悠依は授業の進め方のガイダンスに真剣に耳を傾けていた。
ガイダンスが終わると自己紹介の時間が設けられた。
悠依は何を言うか頭の中で必死に考えていて他の学生の自己紹介はほとんど耳に入ってこなかった。
「……自分にはヒロポタモスというあだ名……」
悠依の耳がその言葉をはっきりと捉えた。
「あ、オープンキャンパスの時の……」
悠依が声の主の方へ視線を向ける。
マイクを持つ男子学生は恥ずかしさからなのか、人差し指で耳を掻いていた。
悠依の脳裏に中学校時代の記憶がフラッシュバックした。
「……ひ、ひろと先輩……!」
優人を見つめる悠依の視界が滲んでいく。
五年間ずっと追い続けた姿、やっと追いつけた。
授業が終わると悠依は大慌てで荷物をカバンに詰めた。
優人が座っていた席の方を見る。
「……あれ……いない……」
優人が座っていた席の周りには優人の人影はもういなかった。
悠依は必死で優人の姿を探す。
出入り口付近で優人の姿を捉える。
悠依は急いで優人の後を追う。
優人は友達と講義室を後にし、エレベーターへ乗ってしまった。
「あ……行っちゃった……待って……」
悠依は講義室を飛び出したが、優人がエレベーターに乗って、見失ってしまった。
悠依は大学の講義室に座っていた。
憧れの下智大学での初めての授業に胸を高鳴らせていた。
チャイムが鳴ると教授が入ってくる。
悠依は授業の進め方のガイダンスに真剣に耳を傾けていた。
ガイダンスが終わると自己紹介の時間が設けられた。
悠依は何を言うか頭の中で必死に考えていて他の学生の自己紹介はほとんど耳に入ってこなかった。
「……自分にはヒロポタモスというあだ名……」
悠依の耳がその言葉をはっきりと捉えた。
「あ、オープンキャンパスの時の……」
悠依が声の主の方へ視線を向ける。
マイクを持つ男子学生は恥ずかしさからなのか、人差し指で耳を掻いていた。
悠依の脳裏に中学校時代の記憶がフラッシュバックした。
「……ひ、ひろと先輩……!」
優人を見つめる悠依の視界が滲んでいく。
五年間ずっと追い続けた姿、やっと追いつけた。
授業が終わると悠依は大慌てで荷物をカバンに詰めた。
優人が座っていた席の方を見る。
「……あれ……いない……」
優人が座っていた席の周りには優人の人影はもういなかった。
悠依は必死で優人の姿を探す。
出入り口付近で優人の姿を捉える。
悠依は急いで優人の後を追う。
優人は友達と講義室を後にし、エレベーターへ乗ってしまった。
「あ……行っちゃった……待って……」
悠依は講義室を飛び出したが、優人がエレベーターに乗って、見失ってしまった。