【完結】悲劇の継母が幸せになるまで
数日後──。


シュリーズ公爵からの抗議文が届いて、父は夜通し言い訳を考えていた。
エディットが初めて父に怒られることになる。
そのことに苛立ちを隠せない。
彼の影響力を目の当たりにしてますますシュリーズ公爵の愛が欲しいと思ってしまう。

(シュリーズ公爵はヴァネッサと会ったことがなかった。顔も知らなかったはず……つまり誰でもよかったのよ!)

エディットはヴァネッサを使って、シュリーズ公爵が名誉を回復させようとしているのだと思った。
穢らわしいヴァネッサを美しくして三番目の妻として愛していることを見せつけようとしている。

(シュリーズ公爵はヴァネッサを利用しているだけ。そうに決まっている……だってわたくしよりヴァネッサが愛されるわけないのよっ)

エディットはブティックで会ったヴァネッサの姿を思い出す。
肌の赤みが消えて、髪を整えてドレスを着ていたヴァネッサは美しかった。
地味ではあるが清純で着飾ればエディットよりも目を引くのではないか。

あのブティックのドレスを着ているだけでエディットよりも目立ってしまうではないか。

(わたくしにしか似合わない華やかなドレスを探しに行かないと……!)
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