【完結】悲劇の継母が幸せになるまで


「シュリーズ公爵、よろしいでしょうか」

「…………」

「この間の件は誤解なのです。シュリーズ公爵、わたくしたちの話を聞いていただけませんか?」


ヴァネッサは聞き覚えのある声がしたが感情を動かすことはない。
三人の前に立ち塞がるようにして立っているのはエディットだった。

オレンジとイエローの眩しいほどのドレスは、縫い目がチグハグでヴァネッサが見てもいいドレスではないかとわかる。
彼女は王都でドレスを買えず、どこでドレスを調達したのだろうか。

周囲にいた令嬢たちがエディットを見てクスクスと笑っている。

「あのドレスなにかしら? ださっ」
「どうして以前持っていたドレスを着なかったのかしら。まだそっちのがマシよ」
「あはは、これ以上言ったら可哀想よ」

令嬢たちの言葉にエディットは顔を真っ赤にしている。
彼女たちの間に何があるのかはわからないが、友人になりたくないと思うことだけは確かだ。


「シュリーズ公爵夫人にも勘違いだったとわかって欲しかったんです……!」

「…………」
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