愛おしい、君との週末配信✩.*˚【BL】
エレベーターに乗り、二階へ着くと手芸用品売り場に着いた。
「ここは、羽月の後ろについていくから」
「うん、分かった。というか、もしかして全員分を今買うの?」
「そうだよ」
「各自で準備なわけじゃないんだ」
「お金は後で回収するから。レシート取っておいてね」
撮影で風花たちのシュシュを一緒に作ると言っていた。
「うちの物になるのに、お金出してくれるんだ?」
「うん。だから羽月の妹たちが好きそうな柄を選んじゃって?」
「分かった」
早速生地コーナーをさまよう。
「風花ちゃんは黄色が好きな感じなのかな?」
「どうして分かった?」
「いや、こないだの写真集販売会で黄色いひまわりのワンピース着ていたから」
「よく覚えていたな?」
あの日の風花はお気に入りのワンピースを選んでいた。服装まで覚えていたなんて知ったら嬉しいだろうな。
「羽月は黒ずくめの格好をしていたな」
「いや、僕のは別に覚えていなくてもいい」
あらためて思い出されると少し恥ずかしい。正体バレないようにと考え決めた格好。なのに会場ですでにバレていたのだから。
小さく展開されているこの店のハギレコーナーには可愛くてシュシュを作るのにちょうど良い大きさの布が数多くある。掘り出し物はないかとひとつひとつ確認していく。
「全員、手縫いだよな?」
「だと思ってたけど、他に何かある?」
僕が質問すると、逆質問が飛んできた。
「うちにあるミシンだったら楽かなって思って」
「それじゃあ、映像ばえしないかも……」
「あぁ、そっか。ただ好きな手芸をやるわけじゃなかったんだった」
「巻き込まれたって思ってる?」
「何が?」
「動画配信のこと」
いきなり深刻そうな表情に変わる永瀬。
「うん……思ってる、かも?」
「辞めたくなったら、次からは出なくて良いから」
「うん、分かった。今のところ、まだ配信は一度もしていないけれどシュシュを作ったら終わりかな?」
永瀬が一瞬、微妙に寂しそうな顔をした気がした。
「ここは、羽月の後ろについていくから」
「うん、分かった。というか、もしかして全員分を今買うの?」
「そうだよ」
「各自で準備なわけじゃないんだ」
「お金は後で回収するから。レシート取っておいてね」
撮影で風花たちのシュシュを一緒に作ると言っていた。
「うちの物になるのに、お金出してくれるんだ?」
「うん。だから羽月の妹たちが好きそうな柄を選んじゃって?」
「分かった」
早速生地コーナーをさまよう。
「風花ちゃんは黄色が好きな感じなのかな?」
「どうして分かった?」
「いや、こないだの写真集販売会で黄色いひまわりのワンピース着ていたから」
「よく覚えていたな?」
あの日の風花はお気に入りのワンピースを選んでいた。服装まで覚えていたなんて知ったら嬉しいだろうな。
「羽月は黒ずくめの格好をしていたな」
「いや、僕のは別に覚えていなくてもいい」
あらためて思い出されると少し恥ずかしい。正体バレないようにと考え決めた格好。なのに会場ですでにバレていたのだから。
小さく展開されているこの店のハギレコーナーには可愛くてシュシュを作るのにちょうど良い大きさの布が数多くある。掘り出し物はないかとひとつひとつ確認していく。
「全員、手縫いだよな?」
「だと思ってたけど、他に何かある?」
僕が質問すると、逆質問が飛んできた。
「うちにあるミシンだったら楽かなって思って」
「それじゃあ、映像ばえしないかも……」
「あぁ、そっか。ただ好きな手芸をやるわけじゃなかったんだった」
「巻き込まれたって思ってる?」
「何が?」
「動画配信のこと」
いきなり深刻そうな表情に変わる永瀬。
「うん……思ってる、かも?」
「辞めたくなったら、次からは出なくて良いから」
「うん、分かった。今のところ、まだ配信は一度もしていないけれどシュシュを作ったら終わりかな?」
永瀬が一瞬、微妙に寂しそうな顔をした気がした。