罪深く、私を奪って。
車が止まったのを感じて顔を上げると、そこは素っ気の無い程シンプルな外観のマンションだった。
「ここは……?」
ぼんやりと建物を見上げてつぶやいた私を無視して、石井さんがエンジンを止め運転席から降りる。
返事くらいしてくれたっていいのに……
そう思っていると、私の乗っている助手席側の扉が開いた。
「ほら、行くぞ」
そう言って、当然のように私を抱き上げようとした。
「えっ!?」
驚いて体を強張らせる私を、軽々と抱き上げて歩き出す石井さん。
な、なんでいきなり抱き上げたりするの!?
「い、石井さん!?」
深夜のマンションの駐車場。
予想以上に大きく響いた私の声に、石井さんも少し驚いたように足を止めた。
「どうした?」
ど、どうしたじゃないってば。
突然男の人に抱き上げられたりしたら、誰だって驚くでしょ。
「じ、自分で歩けるんで下ろしてください……!」
私だけが動揺してるのが恥ずかしくて、顔をそらしながらそう言った。
脇と足の下に腕を差し込まれて、俗に言うお姫様抱っこの状態。
こんな密着した状態で女の子を抱き上げといて、なんで石井さんはこんなに平然としていられるの?
「ああ、そうか」
石井さんは腕の中で慌てる私を見て小さく笑うと、ふわりと地面に下ろしてくれた。
そして、何事もなかったように歩き出す。
石井さんっていつもあんなにクールなくせに、照れもせず女の子を抱き上げたりするんだ。
「ここは……?」
ぼんやりと建物を見上げてつぶやいた私を無視して、石井さんがエンジンを止め運転席から降りる。
返事くらいしてくれたっていいのに……
そう思っていると、私の乗っている助手席側の扉が開いた。
「ほら、行くぞ」
そう言って、当然のように私を抱き上げようとした。
「えっ!?」
驚いて体を強張らせる私を、軽々と抱き上げて歩き出す石井さん。
な、なんでいきなり抱き上げたりするの!?
「い、石井さん!?」
深夜のマンションの駐車場。
予想以上に大きく響いた私の声に、石井さんも少し驚いたように足を止めた。
「どうした?」
ど、どうしたじゃないってば。
突然男の人に抱き上げられたりしたら、誰だって驚くでしょ。
「じ、自分で歩けるんで下ろしてください……!」
私だけが動揺してるのが恥ずかしくて、顔をそらしながらそう言った。
脇と足の下に腕を差し込まれて、俗に言うお姫様抱っこの状態。
こんな密着した状態で女の子を抱き上げといて、なんで石井さんはこんなに平然としていられるの?
「ああ、そうか」
石井さんは腕の中で慌てる私を見て小さく笑うと、ふわりと地面に下ろしてくれた。
そして、何事もなかったように歩き出す。
石井さんっていつもあんなにクールなくせに、照れもせず女の子を抱き上げたりするんだ。