罪深く、私を奪って。
「本当だ! いいなぁー。営業部の課長さんって、いっつもお土産買ってきてくれるもんね」
デスクの上のミュールを見て、二人は目を輝かせた。
「残念。残り1個しかないんだ。欲しいなら、ふたりでジャンケンして勝った方にあげようか?」
永瀬さんがそう言うと、女の子二人はちょっと考えるように顔を見合わせる。
「ジャンケンする?」
「うーん、負けたらくやしいしなぁ。どっちかしかもらえないなら遠慮しようか」
「……あ、あの!」
そんな二人に思わず声をかけていた。
「もしよかったら二人ともどうぞ。私は大丈夫だから」
驚いて私を振り返った二人の背後で、永瀬さんが呆れたような顔をしていた。
「詩織ちゃん、そんな事……」
「私足が小さいから、多分サイズ合わないし。もしよかったら」
永瀬さんの言葉を遮るように笑ってそう言う。
別に遠慮してるわけでも、我慢してるわけでもない。
私がミュールを貰うよりも、他の人が貰って喜ぶならその方がいいじゃない。
「じゃあ、私休憩時間終わっちゃうんで」
そう言って会釈しながら営業部を出ようとすると、廊下を偶然通りかかった石井さんと目があった。
久しぶりにこんなに近くで石井さんの事を見たかも……。
相変わらず背の高い、綺麗な立ち姿。
石井さんは今までのやり取りを見ていたのか、私を見てバカにするように小さく笑った。
その冷たい視線に胸がちくりと痛む。
デスクの上のミュールを見て、二人は目を輝かせた。
「残念。残り1個しかないんだ。欲しいなら、ふたりでジャンケンして勝った方にあげようか?」
永瀬さんがそう言うと、女の子二人はちょっと考えるように顔を見合わせる。
「ジャンケンする?」
「うーん、負けたらくやしいしなぁ。どっちかしかもらえないなら遠慮しようか」
「……あ、あの!」
そんな二人に思わず声をかけていた。
「もしよかったら二人ともどうぞ。私は大丈夫だから」
驚いて私を振り返った二人の背後で、永瀬さんが呆れたような顔をしていた。
「詩織ちゃん、そんな事……」
「私足が小さいから、多分サイズ合わないし。もしよかったら」
永瀬さんの言葉を遮るように笑ってそう言う。
別に遠慮してるわけでも、我慢してるわけでもない。
私がミュールを貰うよりも、他の人が貰って喜ぶならその方がいいじゃない。
「じゃあ、私休憩時間終わっちゃうんで」
そう言って会釈しながら営業部を出ようとすると、廊下を偶然通りかかった石井さんと目があった。
久しぶりにこんなに近くで石井さんの事を見たかも……。
相変わらず背の高い、綺麗な立ち姿。
石井さんは今までのやり取りを見ていたのか、私を見てバカにするように小さく笑った。
その冷たい視線に胸がちくりと痛む。