罪深く、私を奪って。
それを手にした石井さんが、
「俺が開けようか?」
確認するように私の顔を覗き込む。
なんだろう。
すごくイヤな感じがする。
宛名もなにもないって事は、誰かがここまで来て直接私の部屋の郵便受けにこの封筒を入れたんだ。
何かのチラシやダイレクトメールにはとても見えないし……。
「大丈夫です。自分で開けます」
不安に思いながら、石井さんから封筒を受け取った。
冷たい指先で恐る恐る封筒を開く。
中には普通の便箋ではない、少し厚めの紙の感触。
入っていたのは、数枚の写真だった。
「…………ッ!!」
思わず手にしていた写真を放り出して口を押えた。
なんで? なんで?
誰が、こんな写真を……?
足元に散らばった写真を見て、石井さんが眉をひそめた。
「これ、昨日のか?」
石井さんの問いかけに、口を押えたまま無言でうなずく。
写真に写った夜の風景。
その中に見覚えのあるスポーツカー。
車内に並んで座る男女の姿。
どこか離れた場所から撮られたんだろう、少しピントのボケたその写真に写っているのは、間違いなく私と永瀬さんだ。
助手席と運転席で談笑する二人。
助手席のドアの取っ手の場所が分からなくて永瀬さんに開けてもらっている時の、重なったシルエット。
車を降りて頭を下げている私。
アパートの階段を上る私を、煙草を吸いながら見ている永瀬さん。
「俺が開けようか?」
確認するように私の顔を覗き込む。
なんだろう。
すごくイヤな感じがする。
宛名もなにもないって事は、誰かがここまで来て直接私の部屋の郵便受けにこの封筒を入れたんだ。
何かのチラシやダイレクトメールにはとても見えないし……。
「大丈夫です。自分で開けます」
不安に思いながら、石井さんから封筒を受け取った。
冷たい指先で恐る恐る封筒を開く。
中には普通の便箋ではない、少し厚めの紙の感触。
入っていたのは、数枚の写真だった。
「…………ッ!!」
思わず手にしていた写真を放り出して口を押えた。
なんで? なんで?
誰が、こんな写真を……?
足元に散らばった写真を見て、石井さんが眉をひそめた。
「これ、昨日のか?」
石井さんの問いかけに、口を押えたまま無言でうなずく。
写真に写った夜の風景。
その中に見覚えのあるスポーツカー。
車内に並んで座る男女の姿。
どこか離れた場所から撮られたんだろう、少しピントのボケたその写真に写っているのは、間違いなく私と永瀬さんだ。
助手席と運転席で談笑する二人。
助手席のドアの取っ手の場所が分からなくて永瀬さんに開けてもらっている時の、重なったシルエット。
車を降りて頭を下げている私。
アパートの階段を上る私を、煙草を吸いながら見ている永瀬さん。