悪役令嬢と誤解され王子から婚約破棄を言い渡されましたが私にどうしろというのでしょう?
「アルノート様が私に抱いている天使のような女の子は、演技でしかありません。
私に国を背負う能力も根性もないばかりか、アルノート様を優しく癒し続ける愛情もないんです。
私にあるのは、ただただこの事態を回避したいという打算です。
私の願いは、アルノート様とジェリーナ様の婚約継続のみなんです」

リリアは言葉の刃で僕にとどめを刺した。
辛い…辛すぎる…。
もうわかったから、これ以上僕を苦しめないでくれリリア…。

立ち上がる気力を失っていると、またしてもジェリーナがリリアに噛みついた。
2人は言い合っている。
女のメンタルは強いな…。

しばらく続いた言い合いが終わると、部屋は静寂に包まれた。
僕はどうすればいいんだ…。
誰か、助けてくれ…。

居たたまれないほどの静寂を破ったのはリリアだった。

「尼になるしかない」

な、なにを言っているんだ?

「もう!尼になるしかないです!こんなんじゃ家に迷惑かけるだけだし、もう帰れないから、尼になりますぅぅぅぅ!!!!さよなら!」

スタタタタタ!
ガチャ!バタン!

…………………え?

誰が止める隙もなく、リリアは部屋を出て行ってしまった…。
僕は呆然とした。
結局、リリアに見放されてしまった…。
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