地球最後の日

ーー……

理沙へ


突然の手紙でびっくりしてる?

それとも、直接言ってくればいいのにって呆れてる?

でも、いつも顔を合わせることができる理沙に手紙を書こうと思ったのには理由があるの。

それは理沙にずっと隠していたことがあるから。

面と向かって言えたら良かったんだけど、とあることに背中を押されて手紙を書くことにしたの。

親友の理沙に対しても勇気が出なかった私を許してほしい。

いや、理沙だからなのかな。

こんなにも悩んだのは理沙だからなのかもしれない。

大切な存在で失いたくないって思っているからなのかもしれない。

臆病でごめんなさい。


隠し事について単刀直入に言うと、私、小説を書いてるの。

数ヶ月前に賞をもらうことができたんだけど、それは理沙と私の関係をモデルに描いたものなんだ。


私たち、小学生の時、一度だけクラスがわかれちゃったときあったじゃん?

その時、自作小説のことで色々あってさ。

それ以来書いていなかったんだけど、どうしても理沙のことを書きたくて。

こんな最高な親友がいるよってみんなに自慢したかったの。

でも、小学生の色々あった時に「きもちわるい」って言われてからどうしても人に見せるのが怖くなって、理沙にも相談もせずに応募とかして、本当にごめん。

理沙はきもちわるいとか、そんなことを言う人じゃないって分かってる。

けど、言い出せなかったのは過去にとらわれてトラウマを引きずってる弱い私のせい。

ごめんなさい。


でも、これだけは信じてほしい。

私はどんなことがあっても理沙の親友をやめるつもりはないってこと。

理沙が私を親友として見なくなってしまっても、私は親友だと思い続ける。


だって、私は理沙が大好きだから。

今も昔もずっと大好きだから。

これからも絶対変わらないよ。


理沙は優しいから許してくれるんじゃないかって思ってるズルい私がいるの。


こんな勇気がなくて、臆病で、ズルい私だけど、これからも親友でいてほしい。

私の親友は理沙がいい。

理沙じゃなくちゃいやだよ。


私の隣に理沙がいて、理沙の隣に私がいる。

それが私の幸せなんだよ。


だから、改めて言うね。


ずっと私の親友になってほしいです。

                美優より

ーー……

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