エリート外科医の蕩ける治療【コミカライズ原作】
清島さんはどこでもいいと言うので、せっかくだから前から行きたいと思っていた駅前の焼鳥屋にさせてもらった。ちょうど一人では入りづらいお店だと思っていたから、付き合ってもらえてラッキーだ。

通されたカウンター席は隣に仕切りがあって、ボックス席のようになっている。ざわざわとした店内も、この仕切りのおかげでちょっとしたプライベート空間のようになっていて、他人の会話が聞こえづらくていい感じだ。

「お酒飲む?」

「うーん、じゃあせっかくなのでいただこうかな。生中で」

「飲める口?」

「飲めるけど食べたい口です」

「あはは、つくね食べ損ねたからな」

「それもそうなんですけど、いつも美味しいお弁当のネタを探しているので」

清島さんはなるほどと頷いて、店員さんに生中2つと食べ物を適当に注文してくれた。もちろん、つくねも忘れずに。

「ああ、そういえば弁当屋で働いてるんだっけ?」

「はい。清島さんはお医者さんって? 神木坂(かみきざか)病院なんですね?」

「ああ、四月からな。そういえばあの子たちは神木坂の看護師だって言ってたけど、君とどんな繋がり?」

「私が病院の向かい側のお弁当屋で働いているので。よく買いに来てくれますよ。清島さんも、どうぞご贔屓に」

「へえ。じゃあ機会があれば」

そうこうしゃべってるうちに、生中とお通しが運ばれてきて二人で乾杯する。よく考えたら男性と二人でこうして飲むなんて久しぶりだ。合コンみたいな複数人で飲むことはたまにあるけれど。

清島さんをちらっと横目で見る。合コンの時はすごく不機嫌そうで少し怖いと思っていたけれど、今はそんなことないみたい。穏やかな顔をした清島さんはドキッとするほどイケメン。

あ、今更気づいちゃった。
この人、すごくイケメンだ!
そりゃ女性陣がざわつくわけだよね。
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