エリート外科医の蕩ける治療
「でも心和ちゃん、佐々木先生好きなのにマッチングアプリ使ってるじゃない」
「違いますよぅ。だって佐々木先生は杏子さんと付き合ってると思って、自暴自棄になってマッチングアプリ使ってみただけですぅ」
「あー、なんか、誤解を生んだようでスミマセン」
「別に杏子さんのせいじゃないですけど。心の弱い自分の過ちです。でもこれで佐々木先生にアプローチしてもいいですよね?」
「じゃあどちらが佐々木先生を落とせるか競争ね」
桜子さんが不敵に微笑み、心和ちゃんは再び「ひーん」と悲鳴を上げた。私と千里ちゃんはケラケラと笑う。桜子さんは「冗談よ」と微笑むけれど、心和ちゃんは信じていないみたいだ。
それもそのはず、桜子さん相手では誰も勝てる気がしない。美人で知的で、華があるのだ。私だって、桜子さんと一真さんのお見合いの話を聞いたとき、二人お似合いだって思った。桜子さんが本気を出したら、世の中の男性はイチコロなんじゃないかって思う。
それに比べて私と心和ちゃんはどちらかというと童顔系。心和ちゃんなんて、ゆるキャラみたいに可愛い。
「……佐々木先生、可愛いもの好きだから、心和ちゃんタイプなのでは?」
「えっ、タイプ?」
「心和ちゃんってゆるキャラみたいに可愛いじゃない」
「杏子さん、それって褒めてます?」
「褒めてる褒めてる! めっちゃ褒め言葉!」
「確かに心和ちゃんは可愛い」
「私も心和ちゃんみたいになりたい」
「えっ、えっ、皆さん何か悪いものでも食べました? 唐揚げにレモンかけ過ぎたのでは?」
褒められて動揺し出す心和ちゃんも、もちろん可愛らしい。心和ちゃんだけじゃない、千里ちゃんだって可愛いところいっぱいあるし、桜子さんは言わずもがな。ああ、みんな好きな人と上手くいったら良いのにな。
「はい、杏子さんだけ余裕の笑み」
「幸せそうで何よりです」
「勝ち組よね」
ニコニコ笑いながらポテトフライを頬張っていたら、いつの間にか標的が私に変わってしまった。
でも否定はしない。
だって私、今とっても幸せだもの。
「違いますよぅ。だって佐々木先生は杏子さんと付き合ってると思って、自暴自棄になってマッチングアプリ使ってみただけですぅ」
「あー、なんか、誤解を生んだようでスミマセン」
「別に杏子さんのせいじゃないですけど。心の弱い自分の過ちです。でもこれで佐々木先生にアプローチしてもいいですよね?」
「じゃあどちらが佐々木先生を落とせるか競争ね」
桜子さんが不敵に微笑み、心和ちゃんは再び「ひーん」と悲鳴を上げた。私と千里ちゃんはケラケラと笑う。桜子さんは「冗談よ」と微笑むけれど、心和ちゃんは信じていないみたいだ。
それもそのはず、桜子さん相手では誰も勝てる気がしない。美人で知的で、華があるのだ。私だって、桜子さんと一真さんのお見合いの話を聞いたとき、二人お似合いだって思った。桜子さんが本気を出したら、世の中の男性はイチコロなんじゃないかって思う。
それに比べて私と心和ちゃんはどちらかというと童顔系。心和ちゃんなんて、ゆるキャラみたいに可愛い。
「……佐々木先生、可愛いもの好きだから、心和ちゃんタイプなのでは?」
「えっ、タイプ?」
「心和ちゃんってゆるキャラみたいに可愛いじゃない」
「杏子さん、それって褒めてます?」
「褒めてる褒めてる! めっちゃ褒め言葉!」
「確かに心和ちゃんは可愛い」
「私も心和ちゃんみたいになりたい」
「えっ、えっ、皆さん何か悪いものでも食べました? 唐揚げにレモンかけ過ぎたのでは?」
褒められて動揺し出す心和ちゃんも、もちろん可愛らしい。心和ちゃんだけじゃない、千里ちゃんだって可愛いところいっぱいあるし、桜子さんは言わずもがな。ああ、みんな好きな人と上手くいったら良いのにな。
「はい、杏子さんだけ余裕の笑み」
「幸せそうで何よりです」
「勝ち組よね」
ニコニコ笑いながらポテトフライを頬張っていたら、いつの間にか標的が私に変わってしまった。
でも否定はしない。
だって私、今とっても幸せだもの。