北原くんは、会長の旦那様(月の蜜)
 次の日。
 朝は、朝食バイキングだった。
 でも、流石、北海道。
 朝から豪華だった。
 石狩鍋、いくら、マグロ、鯛、マグロのたたき、いか、帆立蟹…。
 沢山あって、食べ放題!
 俺もゆえも、海鮮丼を自分で作って食べた。
 勿論、石狩鍋も食べた。
 俺は海鮮丼を3回おかわりして、ゆえは刺身を何回かおかわりしていた。
 「ゆえ、朝ご飯美味しかったね。」
「うん。
美味しかったね。」
 今日は、ゆえが仕事の日。
 俺は、ゲームでもして、1日を過ごそうと思っていた。
 「ゆえ、ルームサービス頼んでいい?」
「いいよ。
一応、お小遣いも置いて行くから。」
「分かった。
ありがとう。」
 部屋に帰ると、ゆえはスーツに着替えた。
 「ゆえぇ。」
「なぁにぃ?」
「スーツ姿、唆られる。」
「えっち!」
 ゆえは、準備ができると、仕事に出た。
 俺への小遣いは10万円だった。
 ゆえの職場。
 「会長。
今日は、どのような要件で?」
「産休手当、育休手当、結婚手当、傷病手当、退職手当持って来たの。
社長室に通してくれる?
そこで、お金の準備するわ。」
「はい。
社長室は、こちらです。」
「ありがとう。」
 ゆえは、お金を分け始めた。
 結婚、出産、育児、傷病、退社、おくやみ。
 それぞれに、お金を包んだ。
 それから、色んな部署を視察し始めた。
 「会長、ここの中谷くんが、明日から、育休に入ります。」
「そう、分かったわ。
中谷くん。
こっちへ来てくれるかしら?」
「はい。
会長。」
「明日から、育休に入るでしょ?」
「はい。」
「これ、育休手当。
お子さんの何かの足しに使って。」
「手当なら、会社からいただきましたが…。」
「これは、会長の私からよ。」
「あ…ありがとうございます!!」
「いいのよ。
子育て頑張ってね。」
「はい。」
 ゆえは、次々、視察と手当を渡して行った。
 「会長、ここで終わりです。
まずは、平田さんと中島くんが、結婚されました。」
「分かったわ。」
「平田さん、中島くん、会長がお呼びです。」
「ご結婚、おめでとうございます。
これ、お祝いです。」
「お祝いなら、会社からいただきました。」
「これは、私個人からよ。」
「あ、ありがとうございます!」
「次に、岸さんが、出産されました。
岸さん、来てください。」
「はい。」
「お子さんが産まれて、復帰して頂きましたよね?
ありがとうございます。
これ、少しですが、出産お祝いです。」
「ありがとうございます。」
「会長、田中くんと、雪里くんと、高島さんと、島村さんと、岸田さんが、明日から傷病休暇です。」
「田中くん。」
「はい…。」
「病気になるまで、会社のことを思って頂き、ありがとうございます。
これ、私からの手当です。
元気になって、戻って来てくださいね?」
「はい…。
ありがとうございます…。」
「次、雪里くん。」
「はい。」
「あなたも明日から、休暇に入りますよね?
これ、手当です。」
「ありがとうございます。」
「高島さん。」
「はい。」
「あなたも、明日から休暇に入りますよね?
これ、手当です。」
「ありがとうございます。」
「島村さん。」
「はい。」
「傷病手当です。
早く元気になってください。」
「ありがとうございます。」
「岸田さん。」
「はい。」
「傷病手当です。
ゆっくり休んで、早く元気になってくださいね?」
「はい。
ありがとうございます。」
「では、社長室に戻りあしょう。」
「はい。
会長。」
「放送はここから出来るの?」
「はい。」
「そう。」
「会長。
お昼ですが、何か食べられますか?」
「いいえ。
他も回るつもりだから。
ありがとう。」
「いいえ。」
「みなさん、お疲れ様です。
会長の天使月です。
いつも会社のことを思って頂き、ありがとうございます。
休憩は休憩、仕事は仕事、ちゃんと線引きして頂き頑張って頂きたです。
よろしくお願いします。」
 放送を流したゆえは、別の会社に向かった。
 そこでも、手当を渡し回った。
 ゆえは2社回ると、ホテルに戻ってきた。
 「ただいまぁ…。」
「おかえり。」
「シャワー浴びてくる…。」
「うん。」
 シャワーから、ゆえが出てきた。
 「悠斗ぉ…疲れたぁ…。」
「よしよし。」
「悠斗、ご飯食べた?」
「ううん。
これから、頼むとこ。」
「じゃあ、外に食べに行こうよ♡」
「エロ下着着てくれるなら。」
「悠斗の前でしか着ないって言ったじゃん。」
「俺の前じゃん。」
「他の人もいるじゃん!」
「じゃあ、帰ったら着てくれる?」
「いいよ。」
「じゃあ、いいよ。
何食べる?」
「蟹。」
「朝、あんなに食べたのに?!」
「じゃあ、ジンギスカン!」
「いいよ。」
 俺とゆえは、ジンギスカンが食べ放題のとこを探した。
 「悠斗、あったよ。」
「じゃあ、そこに行こう。」
「うん。」
 ゆえは、北海道のリムジンを呼んで、ジンギスカン食べ放題の店まで行った。
 そこであったのは、じゅりとなかばを切った、ママ友さんたち。
 「あら、ゆえさん。
ごめんなさいね…。
あの時、じゅりとなかばが酷いこと言って…。
私たちも、あの人たちに騙されていたの。
許してくださいます?」
「だと思いました。
別に構いませんよ。
では、失礼します。」
 俺とゆえは、ママ友さんたちから離れた席に座った。
 ジンギスカン食べ放題を楽しんでいると、じゅりとなかばが来た。
 「なんて、しつこいの!」
「また、あの2人?!」
 2人は、俺とゆえを見つけて、迫ってきた。
 「ゆえっ!!
見つけたっっ!!」
「また、うるさい…っっ!!」
「うるさいとは何よ!」
「うるさいからうるさいって言ってんの!!
お店の迷惑!!」
「ねぇ、さっきから、連れてる、その人何?」
「婚約者だけど?」
「婚約者ぁ〜っっ!!?」
「誰くんか分からないけど、ゆえだけは止めときなぁ。」
「は?
あんたらに、関係ないじゃん。」
「じゅり、なかば、出ていって。
これ以上、彼をキレさせないで。
私のことになると、キレるから。」
「何それ。
キレるならキレてみなさいよ。」
「もう止めて!!」
 ゆえは、パンパンと手を叩いた。
 すると、黒服の人が何人も入って来た。
 「ゆえ様、悠斗様、お呼びでしょうか?」
「この2人を連れ出して。
2度と私の前に現れないように。」
「かしこまりました。」
 2人は、ゆえのSPに連れて行かれた。
 「ゆえ、SPなんか居たの?」
「どこ行くにも着いて来てるわよ?」
「え?」
「ずっと隠れてたから気付かなかったのかも…。」
「(コソッ)SEXのことはバレてないの?」
「バレてないよ。」
「良かった…。」
 俺とゆえは、ジンギスカンを堪能して、ホテルに帰った。
 「はぁ〜、美味しかったぁ。
2人にも邪魔されないし。
仕事にも精が出るわ。」
「明日も仕事?」
「うん。
だから待ってて。」
「帰ってくるの、今日くらい?」
「うーん…。
もうちょっとかかるかも…。」
「そっか…。」
「寂しい?」
「うん。」
「終わらせたら、すぐ帰ってくるから。」
「…分かった。」
 ホテルのドアを叩く音がした。
 「誰だろ…。」
「俺、出るよ。」
「うん。」
 俺は、スコープを除いた。
 そこには、知らない、スーツ男が立って居た。
 「ゆえ、知らない人が立ってる。」
「え?」
「俺が抱っこしてあげるから、見てごらん。」
「うん。」
 ゆえは、その人を見て固まった。
 「週刊文章よ。
悠斗のことがバレた?!
マズイっっ!」
「どれくらい、マズイ?」
「悠斗の親のバレたら、2度と会わせてもらえないくらい…。」
「冗談だろ?」
「あの記者しつこいのよ…。」
「どうしよう…。」
「出ないわけにいかないし…。
ええいっっ!
開けちゃえっっ!!」
 ゆえは、戸を開いた。
 「なんでしょうか?」
「週刊文章の三上です。
失礼ですが、天使グループの会長さんですよね?」
「そうですけど?」
「やっぱり。
今日伺ったのは、お昼のことについてです。」
「お昼?」
「お昼頃御社の視察に訪れてますよね?」
「ええ。」
「その時に、お金をばら撒いてますよね?」
「ばら撒いたは、語弊がありますが…。
今日、手当を渡しに回ったのは真実です。」
「そのお金はどこから?」
「私のポケットマネーですけど?」
「本当ですか?
裏金とか…。」
「そんなことしませんよ。
ちゃんと、自分のお金から払ってます。」
「会長なら、裏金作り簡単ですよね?」
「裏金裏金って、証拠あるんですか?
証拠もなしに、こんな言われ方は…。」
「証拠はありません。」
「証拠もなしに、裏金裏金って言ってるんですか?
このことは、御社に伝えます。
どうぞ、お引き取りを。」
 ゆえは、戸を閉めて、追い返した。
 「裏金裏金って言うけど、どうせ見つかるんだから、初めからしないわよ。
頭きちゃうっ!!」
「まぁまぁ…。
これ飲んで、落ち着いて。」
「これどうしたの?」
「お昼に買ってきた。」
「悠斗ぉぉぉ!!」
「はいはい。
よしよし。」
 ゆえの頭を撫でていていたらいつのまにか、ゆえは眠てしまった。
 「(よっっぽど、あの記者が嫌いなんだな…。)」
 俺は、ゆえに軽くキスして、ソファーに座った。
 「(喉渇いたな…。)
(ルームサービス頼もうか…。)」
 俺はルームサービスで、メロンクリームソーダを頼んだ。
 メロンクリームソーダを飲んでいたら、ゆえが起きてきた。
 「悠斗ぉ…。」
「ゆえ。
まだ寝てていいのに…。」
「だって、悠斗居ないんだもん…。」
「寂しがり屋。
ジュース飲んだら行くよ。
だから、寝てて。」
「うん…。」
 ゆえはベッドに入った。
 ジュースを飲み終えた俺は、約束通りゆえと一緒に眠った。
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