偽装婚約しませんか!?
未知なる喜びの連続に、小声で「……なにこれ、美味しすぎて涙が出てくる」「ここが楽園か」「どの味もハイレベル……」と感嘆のため息をついた。実に罪深い味だった。
苺ソルベまで平らげて幸せの余韻に浸っていたら、食後の紅茶を飲んでいたローレンスが口を開いた。
「さて。ヴィオラ嬢、そろそろ今後の方針について話し合おう」
「……! わ、わかりました。どうぞ」
「まず、この偽装婚約の最終目標を確認しておきたい」
重苦しい口調で言われ、ヴィオラは背筋を伸ばした。
先ほどは食欲に負けて目的を見失っていたが、自分の役目は第二王子の婚約者役だ。これは言わば彼の身を守るための作戦会議なのだ。集中しないと。
ヴィオラはすぅっと息を吸い込み、教師から「では、この問題に答えなさい」と当てられたときのように淀みなく答えた。
「花婿にされたローレンスさまが愛玩動物にされるのを防ぐため、偽の婚約者を用意し、セリーヌ皇女にすっぱり諦めてもらうこと、ですよね!」
ハキハキとした口調で言ったのに、なぜかローレンスは表情を曇らせた。まるで、うっかり苦手な食べ物を口にしてしまったように。
苺ソルベまで平らげて幸せの余韻に浸っていたら、食後の紅茶を飲んでいたローレンスが口を開いた。
「さて。ヴィオラ嬢、そろそろ今後の方針について話し合おう」
「……! わ、わかりました。どうぞ」
「まず、この偽装婚約の最終目標を確認しておきたい」
重苦しい口調で言われ、ヴィオラは背筋を伸ばした。
先ほどは食欲に負けて目的を見失っていたが、自分の役目は第二王子の婚約者役だ。これは言わば彼の身を守るための作戦会議なのだ。集中しないと。
ヴィオラはすぅっと息を吸い込み、教師から「では、この問題に答えなさい」と当てられたときのように淀みなく答えた。
「花婿にされたローレンスさまが愛玩動物にされるのを防ぐため、偽の婚約者を用意し、セリーヌ皇女にすっぱり諦めてもらうこと、ですよね!」
ハキハキとした口調で言ったのに、なぜかローレンスは表情を曇らせた。まるで、うっかり苦手な食べ物を口にしてしまったように。