この恋は、賞味期限切れ
その日の放課後。
陽菜乃と一緒に帰ろうとしていると、凪に声をかけられた。
「わりぃ、陽菜乃。ちょっと悠月借りるわ」
私の意思確認もなく、決定事項としてそう告げられた。
凪がいつになく真剣な顔をしていたため、「何かあったのかな?」と考えていると
「え、悠月は私と帰るから無理だけど。」
と陽菜乃が空気を全く読まずに真顔でそういい放った。
さすがに凪もこれには困ったようなので、ここで助け船を出しておく。
「ごめん陽菜乃、ちょっと凪の話聞いてくるから今日は先帰ってて!」
私がそういうと、陽菜乃はムスッとした顔をしながらも「わかった」と言ってくれた。
「じゃあ悠月、ちょっとこっち。」
凪に連れてこられたのは、普段はあまり使われていない空き教室だった。
「そこ座っていいよ。」と凪にそこら辺にあった椅子を進められ、私は手元にあったいすを手繰り寄せた。