苦手な同僚が同担だった件について。


「ガキっぽいこと言ってごめん。なんかでも、面白くないんだよ」
「それって、ヤキモチ?」
「え? あー……、そうかも」


 正直言って、嬉しいという感情よりも腹が立つ気持ちが勝ってしまった。
 好きな人がいるくせに、そんな思わせぶりなこと言うなんて酷い。

 ヤキモチなんて、子どもがおもちゃを取られた気持ちと同じようなものでしょう?


「……最低」
「え?」
「好きな人がいるのに、なんでそんなこと言うの?」


 視界が歪んで今にも涙がこぼれそうになるのを必死に堪えた。


「私はそれを、どんな気持ちで受け止めたらいいの……!?」


 自分でもこんなに感情的な気持ちになるとは思っていなかった。
 ただ悲しかったし苦しかった。

 友達以上の関係にはなれないのに、そうさせてはくれないくせに思わせぶりな態度はやめて欲しい。


「……っ」


 ああ、嫌だ。これから楽しい二次会だったはずなのに。
 グチャグチャで醜い気持ちになる自分自身が本当に嫌だ。
 それくらいあなたのことが大好きで、好きな気持ちがやめられない自分がもっと嫌。

 竜矢くんの顔が見られず、俯いている私に少し戸惑ったような声が降ってくる。


「……え、そのままの意味で受け取って欲しいけど」
「え……?」
「好きな人、目の前にいるんだけど」


< 101 / 140 >

この作品をシェア

pagetop