苦手な同僚が同担だった件について。


 そんなわけでこの日は泊まらずに帰宅したわけだけど、私はこの日に泊まらなかったことを軽く後悔することになる。
 翌日から竜矢くんは本当に忙しくて、全然二人で会う時間が取れなくなってしまったのだ。

 会社でもいつも忙しそうにしている。
 仕事柄一言も話をしないということはないが、本当に業務連絡しかしない。
 それは元々望んでいたことだったのに、今はとても寂しく感じてしまう。

 竜矢くんはすごく頑張っているんだから、応援したいし我儘は言いたくない。
 だけどその気持ちとは裏腹に寂しくて仕方ない。


「忙しそうですよね~、飛鳥さんたち」


 社長と何やら真剣に話している竜矢くんを見ながら戸川さんが言う。


「それにしても社長と飛鳥さんが並んでると顔面強すぎて眼福~」
「……社長は既婚者ですよ?」
「わかってます! ただのファンですよ~。そもそも相手が妃乃さんじゃ絶対無理だし」


 それもそうか。一瞬ドキッとしちゃったけど、流石の戸川さんも弁えているよね。


「てゆーか歩美、今彼氏いるので~」
「えっ!?」


 そ、そうだったの? あれ、結構最近まで竜矢くんのこと好きじゃなかった?


「しかも~、彼RALに勤めてるんです~」
「RALってあの大手航空会社の?」
「そう! 運航を管理するオペレーションをしてて、理系で頭良くてめちゃくちゃカッコイイんです~」

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