苦手な同僚が同担だった件について。


 私がコラボカフェに来るのはもう三度目だが、それでも中に入ると心の奥から高揚する。
 すぐに桂馬と香の等身大パネルが出迎えてくれる。

 何度見てもカッコいい……。
 すぐにスマホを取り出すが、ハッとした。飛鳥さんが見ている前ではちょっと……なんて思って横を見たら、真剣な表情で連写する飛鳥さんがいた。


「……」
「……あっ、ごめん! 角田さんも撮るよねっ」
「あ、いえ、私はもう何度も撮ってますから。良かったら一緒に撮りましょうか?」
「えっ!」


 わかりやすくパァッと表情を明るくさせた。


「いいんですか!?」
「はい」
「ありがとう!」


 嬉しそうに桂馬の隣でピースする飛鳥さんは、笑顔が弾けていた。
 そんな彼をスマホのカメラ越しに見ている私。何とも言えない不思議な気持ちになった。

 別に自分に笑いかけられているわけでもないのに、変にソワソワしてしまう。
 初っ端から調子を狂わされているな……。


「はい、撮れました」
「ありがとう! じゃあ今度は俺が」
「私は大丈夫です」
「えーなんで?」
「もう撮りましたし」


 この人に撮られるのは恥ずかしいし、気まずい。


「じゃあ一緒に撮りましょう!」
「え?」
「すみません! 撮ってもらえますか」


 私の返事も聞かず、店員さんを呼んでスマホを渡していた。
「ほらほら」と言われ、仕方なく桂馬の隣に立つ。


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