苦手な同僚が同担だった件について。
明らかにシュンとする彼に対し、私は慌てて否定した。
「変だなんて思ってません。ただ、男性ファンに出会ったことがなかったですし、飛鳥さんにそんなイメージがなかったから驚いてしまって」
「あはは、だよねー」
「あの、いつからエルナイがお好きなんですか……?」
おずおずとずっと気になっていた質問をぶつけてみると、飛鳥さんはカラッと答える。
「一年前くらいかな。元々は妹が好きだったんだ。妹は昔からアイドルが大好きでコンサートに行きたいから名義貸してくれって、俺もファンクラブに入らされてさ」
「ああ、なるほど」
これはよくある話だ。本来多名義は良くないことではあるけれど、私も母にも入ってもらっている。
「俺の名義で入ってる方でコンサートが当たったらしくて、でもいつも一緒に入ってる友達が行けなくなって無理矢理連れて行かれたんだよ」
思っていたよりきっかけはあるあるだな、と思った。
「それまでアイドルなんて興味なかったし、男が行って男性アイドルのライブなんか楽しめるのか? って思ってた。でも行ってみたらすごかった」
「わかります、エルナイのライブすごいですよね」
「ヤバいよあれ! めちゃくちゃカッコいい!」
エルナイの真骨頂は何と言っても生ライブだ。
ステージングや照明等の演出はこだわり抜いており、アイドルのライブなんて、とうがった見方をしていると度肝を抜かれる。