苦手な同僚が同担だった件について。


「曲がとにかく良くて妹にCD全部借りたよ」
「エルナイってキラキラしたアイドルソングも多いけど、意外とヒップホップやロック系も得意なんですよね」
「わかる! 曲を聴く度にどんどん好きになった!」


 かくいう私もエルナイに興味を抱いたのは、静奈にCDを借りて聴いてみたら良曲ばかりだったことだ。
 エルナイカッコいいから聴いてみて! と静奈に半ば押し付けられた。
 聴いてみて、衝撃を受けた。


「俺、『Ruler』が好きなんだけど」
「アニメ主題歌にもなった曲ですね。疾走感あるバンドサウンドがカッコいいやつ」
「そう! 元々原作ファンだったから知った時めっちゃ興奮したよ!」
「私は『Ruler』のカップリング曲も好きですね」
「わかるわ! カップリングも全部良いんだよな」


 自然と饒舌になっていた。エルナイのことならいくらでも語れる。
 シングルもアルバムも全て持っているし、どの曲も余すことなく聴いている。


「なのに妹は今別のアイドルにハマってんの。あんなに香、香って言ってたくせに」
「妹さんは香推しだったんですね」
「そうそう」
「飛鳥さんは……どうして桂馬なんですか?」


 私は思い切って一番聞きたかった質問を尋ねてみた。
 飛鳥さんはカルボナーラを食べていたフォークを一度置いてから、答える。


「ベタなんだけど、妹に連れられて入ったライブで桂馬にファンサもらったんだよね」


< 24 / 140 >

この作品をシェア

pagetop