苦手な同僚が同担だった件について。
香演じる主人公・カイは目を覚ますと自分に関する記憶を失っていた。
目の前にいるのは自分の恋人だと名乗る見知らぬ女性。
記憶喪失のカイはもちろん彼女のことを覚えていない。
それでもいい、少しずつでいいから思い出してくれたら嬉しい。
恋人・ユキは献身的にカイを支えようとする。
少しずつ記憶を取り戻していくカイ。
だが、思い出す度に記憶の中のユキと目の前にいるユキに違和感を覚える。
彼女は本当にユキなのか?
カイは何故記憶を失ってしまったのか?
その衝撃のラストは瞬きすらも惜しいと思った。
香の繊細な演技力に引き込まれたし、ユキ役の女優も素晴らしかった。
帰ったら絶対に静奈に電話しようと思っている。
「あーー、本当に良かった……友達にお礼言っておいてよ」
「うん、伝えとくね」
「いや本気でもう一回観たいんだけど。当日券取っちゃおうかな」
「私はやめとく」
「え〜! 行かない?」
飛鳥さんは明らかに残念そうに、少し不満そうにすらする。
「桂馬にいつ何が起きてもいいように、時間とお金は備えておきたいから」
「その言い方、桂馬にヤバいことが起きるみたいな……」
「起きるかもよ? 主演映画とか」
「それは激アツすぎ」
「でしょ?」
ふふっと笑ってから、自分でも驚くほど自然に笑えていることに気づいた。
飛鳥さんと一緒にいるのは楽しい。
こうして推しのことを全力で語り合えることがとても嬉しい。