苦手な同僚が同担だった件について。
まあとにかくこの件はこれで終了したので、肩の荷が降りた。
新しい案件をいくつか振ってもらったので、優先順位を決めて進行スケジュールを立てた。
スケジュールを立てて物事を進めていくのは嫌いじゃない。
仕事に集中している時間は、余計なことを考えなくていい。
今日も自分のタスクを完璧に遂行するだけだ。
*
「飛鳥さん! 角田さんから聞きました、昨日はありがとうございましたっ」
お手洗いに行って戻る時、廊下から声が聞こえた。
チラッと覗くと戸川さんと飛鳥さんだった。
早速お礼に行ったのね。
「歩美のせいで飛鳥さんにもご迷惑かけちゃったみたいで……本当にすみません」
「いや、大丈夫ですよ。俺は大したことしてないし、ほとんど角田さんがやってくれたので」
爽やかにカラッと返す飛鳥さん。
だが戸川さんはグイグイ迫る。
「でも! 今度お食事とか……お礼させてくれませんか?」
逃したチャンスをまた別のチャンスに変える戸川さん、流石だなと思った。
やはり彼女は子うさぎの皮を被ったハンターだ。
「いや、本当に大丈夫。お気持ちだけで充分です」
そしてそれをサラリと交わす飛鳥さんも、やはり慣れている。
このまま聞き耳を立てているのもどうかと思うが、自分の話が出たので何となく出て行きづらい。
早く話を終えてくれないかと思っているが、戸川さんは負けじと食い下がる。