苦手な同僚が同担だった件について。


 今更だけど、めちゃくちゃ食べる女だと思われたかな。
 と言っても飛鳥さんの前ではよく食べてるし、今更か。


「やっぱり角田さんって食べ方綺麗だよな」
「え?」
「すごくいいなぁと思うよ」


 それを言われるのは二度目だ。
 前に言われた時より何となく照れ臭いのは何故だろう。


「いやでも、腹いっぱいだよな」
「もう食べれない。この後ロングポテトにクレープも食べてた桂馬、すごすぎ」
「香とか細いのにめっちゃ食うよね。俺あの二人が食べてるの見るのも好きなんだよね」
「わかる、食べっぷりが気持ちいいよね」


 とはいえ私たちのお腹はもう限界なので、適当にブラブラ歩いてちょっとお腹を落ち着けることにした。


「角田さんってお昼はいつもお弁当だっけ?」
「ええ」
「自分で作ってるの?」
「そうだけど、夕飯の残り物とか詰めてるだけだよ」
「余るのがすごいな。俺絶対食べ切っちゃう」
「飛鳥さんも自炊するんだ」
「ごく稀にね」


 何となく飛鳥さんがお弁当を持って食べているところを想像した。
 周囲の人たちが「誰に作ってもらったんだ?」とざわつきそう。
 そこで自分が作ったなんて答えたら、きっとまた好感度が上がるだろうなと思った。

 そんなことを考えながら歩いていた途中、


「――かけるちゃん……?」


 聞きたくなかった声が私の名を呼ぶ。


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