苦手な同僚が同担だった件について。
出社してメールを開くと、こんなメールが届いていたのだ。
【角田かけるは玉城専務と不倫している】
一体どこで撮られたのか、私と将信さんが手を繋いで歩いている写真が添付されていた。
私は顔面蒼白になって目眩がした。
どうして、一体誰がこんなことを――?
「ねぇ、角田さん不倫だって……」
「真面目そうに見えてヤバくない?」
「今までの仕事、全部コネだったってこと?」
「枕営業じゃん」
違う、違う、違う。
私は決してコネで仕事を紹介してもらったわけじゃない。
付き合い始める時に言った、公私混同はしたくない。仕事をする時は取引先相手として、フェアに接して欲しいと。
ダメだと思ったら遠慮なく断って欲しいとも伝えた。将信さんも了承してくれた。
その上で私を信頼し、仕事を紹介してくれたのだ。
決して枕営業なんてしていない。
だが一度失った信頼を取り戻すことは不可能だった。
会社に居づらくなった私は、退職届を提出した。
仕事も恋人も何もかも失い、引きこもっていた時ふと気がついた。
エルナイの新曲を未だに聞いていないことに。
桂馬の声を久々に聞いたような気がした。
相変わらず力強さと繊細さを兼ね備える歌声だった。
奇しくもその時の新曲は、誰かに向けた応援ソングだった。
噛み締めるように歌詞を聞いていたら、自然と涙が溢れていた。
「う……っ、うわああああ……っ」