苦手な同僚が同担だった件について。


 * * *


 翌日は金曜日。今日を終えたら休日が待っている。
 それも今週末は三連休だ。

 まだ昨日のミスのことを考えると気持ちがザワザワしてしまうけれど、いつまでも引きずっていても仕方がない。
 この失敗をバネにして切り替えよう。
 三連休はとにかく桂馬に癒してもらうことをモチベーションに、今日も一日仕事に励む。


「角田さん!」


 そろそろお昼に行こうと思っていた時、橋本さんに声をかけられる。


「A社の提案上手くいきました! 提案したもので採用してもらえそうです!」


 橋本さんはいつになく興奮気味で、とても嬉しそうに声を弾ませていた。


「良かったです」
「角田さんのおかげです、ありがとうございました」
「私は何も。戸川さんが見やすく綺麗にレイアウトしてくれましたから」
「えっ、そうですか?」


 急に話を振られ、戸川さんは大きな瞳をまんまるにする。


「戸川さんはレイアウトがお上手だと前々から感心しておりました。とても勉強になります」
「ええ、そんなぁ……」


 照れているのか、ちょっと恥ずかしそうに頬を染める。


「それに、あの企画とても素晴らしかったです。橋本さんの熱意が感じられました。こちらこそ任せていただいてありがとうございます」
「ほ、本当ですか……!」


 橋本さんは今にも泣きそうなくらい顔をくしゃっとさせていた。


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