『可愛い君へ』
自宅に帰り、諸々の用事を済ませ、花苗はパソコンに向かった。
各種ブログを読み漁るのは、花苗の寝る前の大切なひとときである。
そしてお気に入りのブログ『可愛い君へ』を開く。
「わ!更新されてる。どれどれ。」
3月2日
タイトル 嫉妬
『彼女が今日、別の男と楽しそうに笑って話していた。
いつもあいつと話している。
もしかして・・・あいつと彼女は付き合っているのか?
・・・これが嫉妬という感情か。
でも今日は彼女と目が合った。
嬉しい。』
「あらら。」
どうやら彼女には仲がいい男がいるようだ。
でも話していたからって付き合っているとは限らない。
現に花苗も吉川とよく話すが、男女の付き合いなどまったくない。