かりそめの恋人なのに、溺愛が止まりません
つぐみは、頭の上で両手を押さえられて、光高の愛撫を素直に受け入れた。

(私、社長に感じてる、このままじゃ好きになっちゃうよ)

「つぐみ、お前は俺のものだ、奴のことは忘れるんだ」

つぐみは唇を塞がれ、何も言えなかった。

つぐみは光高と何度も身体を重ねている。

嫌ではない、でも、かりそめの関係で、光高と別れる時がやって来たら

どうすればいいんだろう。

「つぐみ、つぐみ」

光高に揺り起こされた。

目を開けると、光高は頭を下げていた。

「光高さん、どうされたのですか」

「この感情をどうしたらいいかわからず、無理矢理つぐみを抱いた、すまん」

つぐみは驚いた表情を見せた。

「大丈夫ですよ、頭を上げてください」

つぐみはちょっと嬉しかった。
柿崎との関係にヤキモチ妬いてくれた光高を可愛いと思ってしまった。

それに無理矢理抱かれたのではない。
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