隙なしハイスペ女子大生は恋愛偏差値が低すぎる。
そういえば、同じクラスのあやかちゃんは藤井くんのことが好きとか言っていた。そういえば、掃除の時に屋上に続く階段で早瀬くんが沙奈ちゃんに告白していたとか耳にした。そういえば、桃ちゃんと裕奈ちゃんが男子2人と一緒にテーマパークデートしたとか騒いでた。
そんな話は自分には右から左の話題で、何も気に留めたことがなかった。が、今ここで気がついた。私一人だけが取り残されていたんだ、と。みんなしっかり「男」と「女」に分かれてお互いがお互いを異性として意識して過ごしていたのだと。”そんな話はごく一部の大人っぽい子たちに限られた特別な話で、大多数の子はそんなことには興味ないはず、私と一緒なはず”。自分中心に物事を考え判断する幼い自分が、勝手にそう思い込んでいただけだったのだ。
それでもどうしても自分は遊ぶことをやめられなかった。自分はまだ「女」ではないし、周りの男子たちだって私を「女」として見てはいないはずだ。そこに性の意識はお互いないのだ、何も問題ない。そう都合よく自分に言い聞かせた。そうして周りの女子たちの冷ややかな視線を感じないふりしながら、卒業するまで自分は男子と同じ男の子のように遊び続けた。